ホームシアターを楽しむ人は、昔に比べると増えています。何度か流行り、近年もコロナ禍でホームシアターの導入を考える人が増えたと言われているんです。
そして、プロジェクターを使ってゲームをする人も、います!
ゲームでプロジェクターを使うと、大画面でゲームを楽しむことが可能です。家族や友達と集まってゲームをするときにも、角度的に見えにくい人が出てくるというトラブルを防げます。もちろん、一人で楽しむ贅沢な趣味としても楽しいですよ。
今回はそんなゲーム用プロジェクターの選び方と、おすすめ商品を紹介します!
目次
ゲーム用プロジェクターの選び方・ポイントを紹介します
プロジェクターを使えば楽しいとは言っても、闇雲に買うとがっかりする可能性があります。ゲームに使いづらいプロジェクターも、結構ありますから。そこでまずは、ゲームに使うプロジェクターの選び方を紹介します。
遅延の少なさ
プロジェクターは、内部でさまざまな信号処理を行います。そのため、入力に対し、出力が少し遅れることがあるんです。映画だと気にならなくても、ゲームだと露骨に気になります。
プロジェクターによっては、低遅延のものもあるので、ゲーム用に使うならなるべく低遅延のモデルを使いましょう。
また、最近は「ゲームモード」を搭載しているプロジェクターも少なくはありません。ゲームモードにすることで解像度の調整ができたり、低遅延になったり、ゲームプレイにおいては良いことばかりです。
静音性
プロジェクターの中には、結構大きな音が鳴るものもあります。駆動時の熱を少しでも軽減するために、冷却ファンがついているんですよ。中には、大型の冷却ファンを搭載しているものもありますが、それらの多くは音もまた大きくなってしまいます。
FPSで足音を気にしたり、RPGのシリアスなイベントシーンで気が散らないようにしたりしたい人は、静音性の高いプロジェクターを買いましょう。目安は、騒音値30dB前後です。
映画を見るときにも騒音は気になるので、ゲーム用に限らず、ここは大切ですよ。
画質・解像度
プロジェクターは高いイメージがあるかもしれませんが、ピンからキリまであります。1万円以下から、100万円以上までパソコン以上に価格差が激しいです。もちろん、価格によって性能差があります。
一番大きく変わるのは、解像度です。
FHD対応となると10万円前後はします。1万円以下のプロジェクターは安価な分、最高解像度を落としていることがほとんどです。4Kともなると30万円を超えるものも珍しくありません。
ゲーム用なら4Kはオーバースペックですし、FHD対応のプロジェクターを目安にしましょう。
また、プロジェクターにはHDR(ハイダイナミックレンジ)という規格もありますが、これは明暗差をハッキリさせることが可能です。陰影感を大事にしたい人は、こちらも選択肢に入れると良いかもしれません。
輝度・コントラスト比
プロジェクターの輝度は、ルーメンという単位で表されます。数値が大きいほど、投影される映像が明るくなるんです。
対応している輝度が小さいプロジェクターを使うと、昼間にプレイするとき映像の判別が難しくなる可能性があります。夜間だけでも、2000ルーメンは欲しいです。
昼間にプレイすることがある場合、3000ルーメン程度が良いでしょう。これより輝度が大きいモデルは、遅延が大きかったり、投影距離が短かったりします。
ただ、ANSIルーメンで記載する製品も多いです。ANSIルーメンは200もあれば十分でしょう。3000ルーメンの映像より、200ANSIルーメンの映像の方がシャープで明るいです。
また、輝度とあわせてコントラスト比もチェックしましょう。コントラスト比は、簡単に言えば明暗の差です。比率が低ければ、映像がぼやけてしまいます。比率が高くなると、明暗がハッキリわかるようになり、映像も鮮明かつ奥行きが感じられるようになるんです。
海外のアクションRPGなどは暗い場面が多いですし、そのような暗い場面の多いゲームをプレイするならコントラスト比が大きいものを選びましょう。
目安は1000:1だと言われていますが、これは結構な高性能モデルになります。実際に選ぶときは、600:1をひとつの基準にしても良いかもしれません。
その他の機能
先述したゲームモードなど、プロジェクターによってさまざまな機能が搭載されている場合があります。ゲームモードはゲームを遊ぶのに快適な解像度、ラグの少なさに調整してくれるので便利です。
他にも、補正機能があるとプロジェクター生活がはかどります。たとえば、正面から投影するのが難しい環境の場合、補正機能があれば映像の歪みが少なくなるんです。プロジェクターは真正面からの投影を前提にしているので、補正機能なしで斜めから投影すると歪むんですよ。
また、投射距離も重要です。プロジェクターは通常、十分な距離が必要になります。そのため、十分な距離が取れない環境で使用するなら、投射距離が短いものを選ぶ必要があるんです。解像度やコントラスト比などは「大きいほうが良い」と考えられがちなのでわかりやすいですが、投射距離は長いのが普通とわかりにくいので注意しましょう。
おすすめゲーム用プロジェクター6選
ここまで、ゲーム用に使うプロジェクターの選び方を説明してきました。解像度、輝度、コントラスト比、低遅延、投射距離、補正機能が重要ということでしたね。選び方がわかったところで、実際にゲームに使うのにおすすめのプロジェクターを6つ見ていきましょう。
ANKERモバイルプロジェクター Nebula Capsule2
自宅で使うプロジェクターとして、大きな人気を誇るのがNebula Capsule2です。本体は縦長のコンパクトボディで、置く場所を選びません。500ml缶より小さいボディで、性能は高いです。
輝度は200ANSIルーメンで、コントラスト比は600:1。日中でも問題なく使えますし、暗い画面があるゲームでも比較的見やすいです。
解像度は1280×720に対応しています。FHDには少し劣るものの、違いは微々たるものです。遅延に関しても、実際にゲームプレイに使用しているユーザーが多くいることから、「使える範囲」であることがわかります。
連続駆動時間は最大3時間、急速充電も可能です。最短投射距離は、1.15mと結構近くでも問題ありません。
また、特徴的なのはAndroid TVを内蔵しているという点。対応アプリを通じ、動画コンテンツなども楽しめますよ。
価格はAmazonで約6万円ですが、その価値は十分にあります。
ANKERスマートプロジェクター Nebula Cosmos
Nebula Cosmosは、FHDとHDR10に対応しています。ゲームプレイ時には満足のいく画質が体感できるでしょう。
輝度は900ANSIルーメンです。Nebula Capsule2の4.5倍ですね。コントラスト比は1000:1です。ここまでくると、日中にカーテンを開けてプレイしても映像が見えなくなることはないでしょう。
スピーカーは2つ搭載されており、出力はそれぞれ10Wとかなり大きいです。電気代も食いますが、パワフルな大迫力の音響を楽しめます。
さらに、Android9.0を搭載しているので、Youtube、Amazonプライムビデオ、Netflixなども楽しめますよ。ゲームを楽しんで、疲れたら息抜きにYoutubeを見るという贅沢使いもできます。
面白いのが、実写映画よりアニメやゲームの方が画質の良さなどを体感しやすいというところです。ドットが気にならないどころか、確認できないほど。遅延もゲームモード未搭載にしてはかなり低いので、実用性が高いです。
価格はAmazonで約8万円と、Nebula Capsule2より2万円高くなりますが、その分性能もかなり高くなっています。
上位機種「Nebula Cosmos Max」もありますが、主な差が4K対応という点なので、ゲームだけならCosmosで良いでしょう。
EPSONホームプロジェクター dreamio EH-LS500
ここまで10万円以下のモデルばかり紹介してきましたが、ここでひとつ高級モデルも紹介します。
輝度は4000ルーメン、コントラスト比は2500000:1と、超ハイスペックです。解像度は最大4K、HDR18Gbpsに対応しています。PS4 Pro、PS5などの高画質を完全に引き出してくれるほどの高画質です。ほぼ実写と言わしめる数々のゲームを、ほぼ実写のような画質で楽しめます。
さらに、投射距離もかなり短いです。壁際から50cmの距離に置くだけで、80インチの映像を投影できます。壁際に置いておけるのが良いですよね。
そして、フレーム補間技術で60fpsの映像も120fpsで表示できます。FPS、レースゲームなどをプレイする際、残像感はほとんどありません。
HDMIポートは3基、Androidにも対応しています。
価格はAmazonで30万円近くしますが、本格的にホームシアター環境を整えたい人にはおすすめです。
BenQゲーミングプロジェクターTH685
BenQ Th685は、製品名にもある通りゲーム用に作られたプロジェクターです。
解像度はFHDに対応しています。輝度は3500ルーメン、コントラスト比は10000:1です。昼間に使うのにも十分適しています。
入力遅延は、8.3msです。ゲーミングモニターは0.5~1msが主流になっているので遅く感じるかもしれませんが、プロジェクターの中だと超低遅延なんですよ。
それに、入力遅延はフレームレートによって異なります。出力がFHD/120Hz、120FPSでプレイできることを考えると、この入力遅延は十分実用域です。目に見えて遅さを体感することは、ありません。
さらに、ゲームモードにすると暗い場面も見やすいように補正をかけてくれます。入力角度も補正をかける機能があるので、置く場所も選びません。
投射距離も1mちょっとなので、四畳半などの狭い部屋でも使えます。
ゲーム用に必要な機能と性能を備えているので、ゲームに用途を絞るなら他の製品よりもおすすめですよ。
価格はAmazonで約10万円です。
BenQ CineHome HT2150ST
HT2150STは、BenQのプロジェクターの中ではスタンダードモデルに位置しています。価格は先述のTH685とほぼ同じです。TH685がゲーム用途に絞ったものだとすれば、これはゲームだけでなく映画などさまざまなコンテンツを楽しむために作られています。汎用性が高い製品を探している人に、おすすめです。
解像度はFHDです。輝度は2200ルーメン、コントラスト比は15000:1となっています。最小騒音レベルも27dBと静音性が高く、音が気になる人にもおすすめです。10万円程度のプロジェクターとしては、結構高性能だと言えるでしょう。
投射可能距離は1.5mとそこそこありますが、狭い部屋でも十分使えるレベルです。
遅延は16.67msと、プロジェクターの中では比較的低め。ただ、競技ゲームに使う際には不満が出るかもしれません。
とはいえ、競技ゲームをプロジェクターでプレイしようとする人は少ないでしょう。RPGや普通のアクションゲームを楽しむ分には、適していますよ。
さらに、さまざまなモードを搭載しています。ゲームモード、シネマモード、スポーツモード、音楽モード、標準モードの5種類です。
さまざまな用途にプロジェクターを使いたい人で、比較的性能の高いものが欲しい人にはぴったりですよ。
SONYビデオプロジェクター VPL-HW60
VPL-HQ60は、最大輝度1800ルーメンと、昼間使うにはカーテンを閉め切るのが必須になります。コントラスト比は120000:1なので、かなり明暗がはっきりしますよ。解像度はFHDで、ゲームに使うには必要十分です。
最小騒音レベルは22dBとかなり小さいので、静音性を重視する人には合っています。
さらに、ゲーム用遅延低減モードが搭載されており、応答速度もプロジェクターとしてはかなり早いです。FPSで使うにも、物足りなくなることはあまりないでしょう。ストレスフリーで、動きの激しいゲームを楽しめます。残像感もあまりありません。
画質設定は変更可能で、映画館同等のグラフィックになる「シネマフィルム2」も搭載。ゲームで使っても、ゲーム世界に思い切り入り込むことができます。
映画もゲームも没入感が大事! という人に、おすすめです。
大迫力でゲームへの没入感を高めよう!
プロジェクターを使ってゲームをプレイすると、モニターとは違った楽しみがあります。ゲーミングモニターの主流は24~27インチです。迫力があると言っても、一般的なテレビよりも画面サイズが小さいので限界があります。
一方プロジェクターだと、白い壁が大画面に早変わり! FHD以上で明暗がはっきりしたプロジェクターを選べば、没入感と迫力はかなり大きくなります。
ゲームにより没入したい人、ゲームのシーンを大迫力で楽しみたい人にはプロジェクターの導入はかなりおすすめです。
ムービーが多いゲームと、特に相性が良いですよ。