カードゲームを子供の頃に親しんだという人は、多いのではないでしょうか。
玩具屋や本屋にカードパックを買いに行って、あの独特なビニールパッケージを破るときの興奮は忘れられませんよね。好きなカードでデッキを組んで戦うのも、魅力的です。
そんなカードゲームが、今はスマホやPCで遊べます!
今回はe-sportsの種目にもなる「デジタルカードゲーム(DCG)の魅力と、おすすめタイトルについて語りましょう。
目次
DCGは面白い! 魅力を5つ紹介します
DCGには、さまざまな魅力があります。その中にはアナログのカードゲーム(以下TCG)でも感じることのできるものと、デジタルならではのものもあるんです。そんなDCGの魅力を5つ、それぞれ簡単に紹介します。
いつでもカードゲームが楽しめる
DCGは、いつでもカードゲームで遊ぶことができます。スマホまたはPCとインターネット環境さえあれば、良いんです。家の中で一人でいるときでも、昼休憩のときにでも、遊べます。
大人になってTCGで遊びたいと思ったときに、「一緒に遊ぶ友達がいない」という悩みを抱く人もいるでしょう。友達はいてもカードゲームを大人になってもプレイしている人が少ない、という現象は他の趣味でもよくありますよね。
そこでカードショップのプレイスペースに行くとしても、知らない人に声をかけるコミュ力が必要です。さらに、プレイスペースを設置しているショップも段々と減ってきています。
DCGなら、そういった悩みを抱えることがありません。
子供の頃から親しんだカードゲームで遊べる
DCGの中には、昔からTCGとして親しまれてきたタイトルもあります。詳しくは後ほど紹介しますが、デュエル・マスターズやマジック・ザ・ギャザリングなどです。本記事では紹介しませんが、遊戯王もスマホで遊べます。遊戯王はルールが簡易的になっていたりしますが。
デュエル・マスターズやマジック・ザ・ギャザリングは、現実とほぼ同じ環境で遊べるので楽しいですよ。
処理がわかりやすい
カードゲームも、年々ルールが複雑化してきています。例えば遊戯王だと「リンクモンスター」「リンク召喚」が登場したことで、大きく複雑化しているんです。
ルールだけでなく、カードの特殊効果の処理順などもややこしいですよね。TCGだと、処理を自分たちで行わなければなりません。
一方DCGは、コンピュータが処理を行ってくれます。そのため、TCGより処理が圧倒的にわかりやすいです。ルールが複雑になりすぎて遊びにくいと感じる人や、効果の処理がわからないという人でも遊べます。
コレクションの楽しさも健在!
カードゲームの楽しさと言えば、やはりカードをコレクションするというところが大きいですよね。デュエルすることも面白いのですが、その根底にコレクション要素があります。自分が集めたカードで戦うのが、面白いわけです。
DCGにも、コレクションの楽しさは引き継がれています。中には最初からほとんどのカードを使えるゲームもあるんですが、たいていはカードを集めるようになっているんです。課金してパックを買うこともできますし、ゲームを遊ぶことで貯まるポイントを集めてカードパックを引くこともできます。
ソーシャルゲームのガチャ要素ですね。こうして、デジタル世界でもカードをコレクションする楽しさと、持っているカードでデッキを組む楽しさを味わえます。
TCGに比べるとお金がかからない
カードゲームは、どうしてもお金がかかりますよね。例えば遊戯王は2021年現在、1パック税込165円です。大人になった今は安く感じるかもしれませんが、欲しいカードを引くまで買うとなると結構かかります。
DCGも課金でパックを買うことができるのですが、無課金でもパックが買えるので、TCGに比べるとお金はかかりにくいです。
おすすめ! 超人気DCGを6つ紹介します
DCGの魅力を紹介してきましたが、これからDCGをはじめたいという人におすすめのタイトルを6つ紹介します。中にはTCGとして長年親しまれてきたゲームもあるので、参考にしていただけると幸いです。
ハースストーン
ハースストーンは、DCGの代名詞と言っても良いほどの人気タイトルです。元祖とも言われています。
ハースストーンには「ヒーロー(プレイヤーキャラ)」と「デッキ」という二つの要素があり、奥深さが増すと同時に、制限がかかることでデッキ構築をわかりやすくしてくれているんです。
というのも、ヒーローによって選べるカードの種類が違うんですよ。必然的に「このヒーローを使うなら、この種類のカードでデッキを組む」ということになり、初心者でも構築がしやすくなっています。
さらに、ヒーローごとに特殊能力があるんです。例えば「ミニオン(モンスター)を強化する」などがあります。
これにより、戦略性が深まっているわけです。
そして、デッキも多種多様。どのデッキを使っても毎回同じ動きをするということもあまりなく、長期的に続けても新鮮な気持ちで戦えます。
また、ハースストーンはモンスターをミニオンと呼ぶんですよ。能力強化の効果はバフ、相手の能力弱体化効果はデバフです。用語からもわかるように、MOBAをカードゲーム化したような雰囲気の作品になっています。
無課金でもガチャを十分回せますし、各ヒーローが最初に持っている基礎カードも優秀なものが結構あるので、始めやすいですよ。
e-sportsとして見ても、大会規模がかなり大きく魅力的です。公式大会だけでも、賞金総額は2300万ドル。日本円にして24億超えです。
[公式サイト]
https://playhearthstone.com/ja-jp
シャドウバース
ハースストーンは海外で大人気なタイトルで、シャドウバースは日本で人気のタイトルです。ただ、システムの基礎はハースストーンを参考にして作られているのではないかというほど、両者は似ています。
制作会社はCygames。DCGにしては珍しくアニメ化もしているので、親しみやすいです。何より、キャラクターが日本人受けする可愛いデザインになっています。
他ジャンルのゲームタイトルとのコラボなども積極的に行われているので、とっつきやすいですよ。コラボきっかけではじめて、ドハマリしたという人も多いです。シャドウバースが初カードゲームだという人も、珍しくはありません。
今回紹介しているDCGの中では、最もはじめやすいタイトルではないでしょうか。
システム面は、基本的にハースストーンと同じです。キャラクターごとにクラスがあり、他のクラスのカードは使えません。ただ、クラスごとに特色があり、高い戦略性が保たれています。制限があるのは初心者にとっては、デッキ構築がしやすいと言えるでしょう。
ただ、ハースストーンのような特殊能力はありません。
その代わり、全てのカードを「進化」させることができます。進化にはコストが必要になるのですが、進化することでステータスがアップしたり効果が追加されたりするなどのメリットがあるんです。
さらに、進化したカードは場に出してすぐ攻撃できます。いわゆる召喚酔いがないため、ゲーム展開はかなりスピーディーです。ライフポイントも最大20と低めなので、試合時間も比較的短くなっています。
ここも、とっつきやすい理由ですね。
それでいて戦略性は高いので、本格的なカードゲームをサクッと遊びたい人に向いています。
無課金でもしっかりカードが揃うのも、好印象です。
PC版はDMM GAME PLAYERまたはSteamを通してプレイ可能。スマホアプリでも、遊べます。
[Steam版公式サイト]
https://steam.shadowverse.jp/
アーティファクト
アーティファクトは、大人気のMOBA『Dota2』をベースにして作られたDCGです。しかも、本作にはMTG(マジック・ザ・ギャザリング)の生みの親が、開発に参加しています。約束された神ゲーという感じですね。
特徴的なのは、盤面に3つのレーンがあるというところです。MOBAにも、トップ・ミドル・ボトムという3つのレーンがあります。このシステムをカードゲームに輸入した形です。
MOBAは各レーンを進んで、最終的に敵陣地を破壊すれば勝利。
一方アーティファクトは、3つのうち2つのレーンを制することができれば勝利となります。
さらに、アーティファクトはターン制ではありません。一行動ごとにプレイヤーの優先権が移り変わります。他のDCGでは見られないシステムが多いので、他のゲームに飽きた人にもおすすめです。
そして、同じデッキ構成のプレイヤーと複数回対戦しても、毎回ゲーム展開が変わります。3つのレーンがあるので、度のタイミングでどこに、どのカードを使うかをその都度考える必要があるんです。3つのレーンという戦略性が、飽きさせないための工夫にもなっています。
ただ、プレイ人口が少ないことがネックです。
[Steamストアページ]
https://store.steampowered.com/app/583950/Artifact/?l=japanese
ドラゴンクエスト ライバルズ エース
ドラゴンクエストライバルズエースは、あの『ドラゴンクエストシリーズ』を題材としたDCGです。もちろん、開発・運営はスクウェア・エニックスが行っています。
題材が有名RPGということで、ドラクエを遊んだことがある人は誰でも親しめるようなタイトルになっているんです。しかも、カードのテキスト・効果にも原作要素が取り入れられているため、わかりやすいんですよ。
カードゲームとして特徴的なのは、盤面の構成です。横3マス×2列に区切られており、前列と後列の概念があります。後列に配置されたユニット(魔物・キャラクター)は、その前列にユニットがいると香華系されません。前列は攻撃をしっかりと受けます。
しかも、範囲攻撃まであるんです。固まった2マスを同時に攻撃する、などですね。
そこで、デッキ戦略の重要な立ち位置を占めるユニットを後列に配置したり、離れたマスに配置したりという戦略性があります。どこにどのタイミングで、どのカードを出すかを考えなければならない点は前述のアーティファクトに似ていますね。
また、対戦ツールとしてだけでなく、ソロプレイのゲームとしても楽しめるのが本作の良いところです。結構しっかりとしたドラクエらしいストーリーがあり、敵を倒して経験値を得てレベルアップしながら進んでいきます。RPG感覚でカードゲームが遊べるわけです。
対人環境では組みにくいようなデッキも、ソロモードだと使えるのも好印象。対戦ではガチデッキ、ソロではファンデッキという楽しみ方もできます。
とりあえずソロモードをはじめてみて、面白いと思ったら対人戦に手を出すのもおすすめですよ。
[公式サイト]
https://www.dragonquest.jp/rivals/ace/
MTGアリーナ
MTGと言えば、世界初のトレーディングカードゲームとして知られる作品です。
リアルで遊ぶとルールが複雑で挫折してしまうこともありますが、MTGアリーナではかなりわかりやすくなっています。MTGを遊んだことがある人にはもちろん、遊んだことがない人にもおすすめです。
画面のデザインやUIなどはハースストーンなど、他のDCGと似ています。ただ、元がTCGということもあり、ルールは遊戯王やデュエル・マスターズなどに近いです。まあ…登場順からして、それらがMTGの影響を受けているのかもしれませんが。
ルールは複雑なのでここでは割愛しますが、チュートリアルをプレイするだけでしっかり覚えられます。
さらに、ゲームスタートすると、5日間で合計10個のデッキを無料で入手できるんです。中にはかなり強いカードも含まれているので、この10個のデッキをばらして構築するだけでも、結構戦えますよ。
プレイしていくと貯まるゴールドを集めてパックを開けることもできます。
さらに、MTGはバックにあるストーリーがかなり壮大です。宇宙をテーマにしており、読み物も多数出ています。カードゲームにハマったら、そういった読み物に手を出すとより一層楽しめますよ。
また、カードの種類も他のDCGと比べ物にならないほど多いです。組み合わせも、無限大。カードゲーム本来の面白さをしっかりと味わいたいという人に、向いています。
[公式サイト]
https://mtg-jp.com/mtgarena/
デュエル・マスターズ プレイス
通称デュエプレ。タイトルからもわかるとおり、TCGでもお馴染みのデュエル・マスターズのDCGです。遊戯王と世代が被る部分があり、「遊戯王派」と「デュエマ派」とで別れていたという世代の人も多いでしょう。日本中の子どもたちのお小遣いを吸い取った、魔性のカードゲームです。
それがDCGで遊べるというだけで、ファンには嬉しいのではないでしょうか。大人になっても続けていた人はもちろん、配信者などをきっかけにデュエプレを知って10年以上ぶりにデュエマに戻ってきたというユーザーも多いです。
登場するキャラクターは漫画でお馴染みのキャラだけでなく、オリジナルやコラボキャラもいます。
最近だと、Vtuber事務所「にじさんじ」の人気ライバーが出演していました。各ライバーのカードプロテクトが手に入ったり、各ライバーをイメージしたカードが手に入ったりとお祭り感覚のコラボイベントでしたね。
こういったコラボが行われるのも、デュエプレの魅力だと言えるでしょう。
実際、TCGしかなかった頃からコラボカードなどは多かったんですよね。『ロックマンエグゼ』と映画を同時上映していたよしみからか、ロックマンエグゼがカードに登場したり…。
また、ゲーム部分はほとんどTCGと同じですが、細部に違いがあります。
例えば、マナのルールがわかりやすくなっていたり、カードの能力が一部変更されていたりするんです。先述したコラボカードなど、デュエプレにしかないカードもあります。
基本的にルールの変更は改悪だとは言われておらず、どれも遊びやすくするための改良だという意見が多いです。
10年以上ぶりに復帰するユーザーが多いのも、そういった「遊びやすくするための工夫」に理由があるのかもしれませんね。
[公式サイト]
https://dmps.takaratomy.co.jp/
ルールを守って楽しくDCGをプレイ!
DCGは、全般的に「カードゲーム初心者でも遊びやすいようにする工夫」が随所に施されています。ハースストーンやシャドウバースなどDCG専用タイトルはルールがわかりやすく、デュエプレなどのTCGメインのタイトルも改良されていてわかりやすくなっているんです。
ルールがそのままなのは、MTGアリーナくらいでしょうか。
そのままでも処理の自動化など、遊びやすさ満点です。
カードゲームを遊んだことがある人も、遊んだことがない人もDCGを一度遊んでみてはいかがでしょうか。