良い音響は、ゲーム体験をより楽しくしてくれます。オンラインで楽しむゲームも、オフラインのゲームも音楽が良い作品は多いです。音楽が良い作品は名作という言葉もあります。
オンラインの場合は、ボイスチャットをしながらプレイすることもありますよね。
そこで、スピーカーではなくゲーミングヘッドセットが必要になることがあるでしょう。
今回はそんなゲーミングヘッドセットについて、徹底的に紹介します!
目次
ゲーミングヘッドセットのメリットとは?
ゲーミングヘッドセットは、ゲームで使うことを想定して設計されています。一般的な音楽鑑賞用のヘッドセットとは、機能や仕様、装着感までもが異なるんです。
たとえばノイズキャンセリング機能を搭載したモデルが多いので、ゲームへの没入感を高められます。さらに、FPSやバトロワゲームでは「エコーロケーション」も重要ですよね。敵の銃声や足音などを聞いて判断し、行動することが大きく勝敗を分けます。
ゲーミングヘッドセットをつかえば、敵の出した音を的確に拾うことができるんです。
もちろん、モデルによって機能の有無などの違いはあります。全てのゲーミングヘッドセットが良いとは、一概に言い切れません。
そこで、ゲーミングヘッドセットのメリットを最大限享受するため、自分に合った製品を選ぶための選び方を次章で紹介していきます。
ゲーミングヘッドセットの選び方を徹底解説!
ゲーミングヘッドセットを選ぶときは、チェックするべき項目がたくさんあります。そのほとんどは簡単なものですが、音響関係に詳しくないと分かりづらい部分もあるので解説しましょう。
接続方法をチェック
ゲーミングヘッドセットには、大きく分けて有線と無線の2つの接続方法があります。有線の中にも接続端子の種類があるのですが、それは後ほど紹介しましょう。
有線タイプは直接つなぐため、音の遅延と音飛びが発生しにくいのが魅力です。充電の必要が無く、必要なときにすぐ使用できるのも大きなメリットではないでしょうか。
無線タイプは最初は注意して毎日充電するんですが、慣れてくると充電を忘れていて使えず萎えるということが、発生しがちですから。
一方無線タイプは商品によって通信可能範囲が異なるものの、範囲内なら自由に動けるのが魅力です。リクライニングしたときに線が突っ張ってしまうこともないので、ヘッドセットをつけたままゆったりとした姿勢でプレイしたい人には向いています。
ただ、無線は音が遅延したり電波干渉を受けると音飛びしたりするのがデメリットです。充電も必要となります。
一台目は有線で、二台目に無線を選ぶ人も多いです。有線タイプを一台持っておけば、充電中は有線を使えますから。
接続端子の種類をチェック
ゲーミングヘッドセットの接続端子は、主にミニプラグとUSBの二種類あります。
ミニプラグは一般的なオーディオ端子ですね。PCの緑色の穴に緑の端子を差し、ピンクの穴にピンクの端子を差すタイプです。緑がイヤホンやヘッドホンなどの出力用の端子、ピンクがマイク入力用の端子になっています。
ミニプラグは汎用性が高いです。PC、PS4、Switchなどさまざまな機器で使えます。スマホは近年イヤホン端子を無くすのが主流になっていますが、USB変換アダプタがあれば使えるでしょう。
USBはPCやPS4などのUSBポートがある機器なら、使えます。USB端子ひとつでヘッドホンとマイク両方を使えるので、スマホに接続するならUSBのほうが楽でしょう。ただ、ゲーミングヘッドセットはPC接続をメインに想定しているので、たいていtype-cには対応していません。
type-cのスマホ接続する場合は、type-c変換アダプタを買う必要があるでしょう。
また、USB接続のゲーミングヘッドセットは5.1chや7.1chなどのサラウンド対応モデルが多いです。
音質と再生周波数帯域をチェック
音質を直接的に表す数値がないので、音質を見分けるのは少し難しいです。
ただ、その指標となるものは、あります。
そのひとつが再生周波数帯域です。これはヘッドホンが再生できる周波数の範囲を示しており、単位はHz(ヘルツ)で記載されます。この範囲が広ければ広いほど、再生できる音の範囲が広がるのです。
たとえば最低周波数が低ければ低音を拾いやすくなり、最低周波数が高ければ低音を拾いにくくなります。
ちなみに、人間の可聴範囲は20Hz~20kHzだと言われているので、これを目安にすると良いでしょう。
あとは、出力音圧と最大入力もチェックしておきたいところです。出力音圧はdb(デシベル)で表現されます。出力音圧が大きいヘッドホンのほうが、音量が大きくなるんです。
大きければ大きいほど良いというものではありませんが、ゲームの音量を上げても小さく感じる場合は大きいものを買っておくと良いでしょう。
最大入力はmW(メガワット)で表示されます。ヘッドホンに入力できる最大電力を表しており、これがプレイヤーの最大出力を下回ると音源の再現度が下がるんです。
ただし、これらは音質を保証するものではありません。
音質自体は、実際に店舗で試聴したりレビューを見たりして判断するしかないでしょう。
サラウンド機能など機能性をチェック
ゲーミングヘッドセットには、さまざまな機能を搭載しているモデルもあります。
FPSなど「音の立体感」が重要なゲームをプレイする人は、サラウンド機能搭載のモデルを選ぶと良いでしょう。5.1chや7.1ch対応と書いてあれば、サラウンドに対応しています。5.1chよりは7.1chのほうがより立体的になりますよ。
敵の出す音を的確に察知できるので、さらなる上達を目指す場合はもはや必須です。
ノイズキャンセリングもあると、なお良いでしょう。
マイクの性能をチェック
ボイスチャットをしたりゲーム配信をしたりする人は、マイク性能もチェックしましょう。
先程はヘッドホンのノイズキャンセリング機能について軽く触れましたが、マイク性能を重視する場合はマイクにノイズキャンセリング機能が搭載されているモデルを選ぶことをおすすめします。
周囲のノイズをカットして、クリアな音声を入力することができるんです。ボイスチャットをするとき、ノイズが無い方が連携を取りやすくなります。
席を外すことが多いなら、ミュート機能もあると良いですね。
マイク位置を調整したいなら、可動式マイク搭載モデルがおすすめです。
つけ心地をチェック
ゲーミングヘッドセットを選ぶときは、装着感も重要です。特に長時間ゲームをプレイすることが多い人は、装着感が悪いヘッドセットを買うと疲れてしまいます。
おすすめなのは、メッシュ素材のイヤーパッドを採用したモデルです。メッシュは通気性が良いので、手に汗握るようなプレイをしても蒸れません。
あとは、ヘッドバンドの調節機能の有無や、重量などもチェックしましょう。長く使いたい場合は、イヤーパッドの取替ができるかどうかも重要です。
おすすめゲーミングヘッドセット5選!
ここまで、ゲーミングヘッドセットの選び方などの基本を紹介してきました。最後に、おすすめのゲーミングヘッドセットを5つ、それぞれ簡単に紹介します。自分に合うものを見つけて、ゲーム体験をより楽しくしましょう。
EPOS/ゼンハイザー「GSP601」
EPOS/ゼンハイザーのGSP601は、音の解像度がとても高いです。低音域には深くあたたかみがあり、中音域は完璧に音源を忠実に再現しています。高音域もしっかり出ますし、低音・中音・高音のバランスも良いです。
音の空間が広いのも、この製品の特徴。銃声の密度、方向、距離まで正確に表現してくれます。たとえば左前方にある建物の屋上から狙撃されているという状況が、音からわかるほどです。
もちろん、背後の音もしっかり「後ろから聞こえている」と感じることができます。
ここまで全方位に音の空間が広がっているゲーミングヘッドセットも、なかなかにでしょう。
さらに、音の分離もかなり秀逸。ボイスチャットによる味方の声、上空を飛び交うヘリの音、銃声、手榴弾が炸裂した後のキーンという音まで全て同時に存在し、聞き分けることができます。
戦争映画の中に入り込んだかのようなFPS、バトロワのゲーム体験が可能です。
もちろん、RPGなど一人用ゲームをプレイしているときも、物語の中により入り込むことができます。
没入感の高いゲーム体験を重視する人、FPSやバトロワをプレイする人にはおすすめです。
Logicool「G PRO X」
ロジクールG PRO Xは、ロジクールの展開するゲーミングヘッドセットの中では、ハイエンドモデルという位置づけになっています。
音質は良いものの、感動するほどではありません。同価格帯の普通のヘッドホンには劣ります。ただし、ゲーミングヘッドセットの中では良い方です。
音域はフラットな感覚です。低音は少し弱いものの、中音・高音域はしっかりとしています。
ゲームに特化されているので、重要なのは単純な音質よりも音の空間。足跡などはハッキリ聞き取りやすくなっており、音の距離感がわかりやすいです。前後もハッキリしています。
7.1バーチャルサラウンドをしのぐ性能を謳う「DTS Headphone:X2.0」に対応しており、オンにすると銃声も足跡もどこで鳴っているのかハッキリわかりますよ。さらに、これをオンにした状態だと低音の弱さが少し改善されます。
また、マイク性能も高いです。リアルタイムで音声にフィルターを掛けてクリアな声を届けることのできるBLUE VO!CEが搭載されているので、ボイスチャットも楽しみやすいですよ。しかも、音声フィルターは音の高さまで細かく調整できます。簡易的なボイスチェンジャーのようにも使えるでしょう。
有線と無線両方のモデルがあるので、好みで選べるのも魅力的です。
有線の方が無線よりも音圧が強めの傾向があるので、接続方法だけでなくそういうところで選んでも良いかもしれません。
Logicool「G533」
G533は、コスパ最高のゲーミングヘッドセットとして人気があります。
普通、ボイスチャットしながらプレイしていると、足音が小さくて聞き逃すことがあるんですよ。ところがG533を使うと、ボイスチャットをしながらプレイしても足音を聞き逃すことがありません。
敵の足音をしっかり聞き分けて戦えます。
「DTS Headphone X」というバーチャルサラウンドシステムに対応しているので、音の位置と距離感もハッキリわかりますよ。
さらに、マイクの利便性が高いです。音がクリアなのはもちろんですが、マイクを上にあげるだけでミュートしてくれます。トイレに行くとき、離席するときに便利です。
価格もAmazonなら1万円とちょっとなので、かなりの高コスパ。これだけの性能を持つワイヤレスゲーミングヘッドセットにしては、破格です。
Razer「Thresher7.1」
この製品の音質自体は、普通です。値段を考えれば手放しに褒めるほどではないかな、という具合。低音は比較的強めなので、重低音の多いゲームをプレイする際にはかなり楽しめるでしょう。
音の遅延は全くと言って良いほどなく、7.1chサラウンドにも対応しているため上下左右・斜めの音を聞き分けられます。敵の位置を判別しやすいですし、銃声にも臨場感がありますよ。
勝ちやすくなるだけでなく、よりゲーム内に没入できます。
さらに、装着感がとても良いんです。着け心地で言えば、ここで紹介してきた他製品より上。頭の大きさに合わせて自動でサイズ調を行ってくれますし、ドライバーが傾斜していてこめかみを圧迫しにくくなっています。
メガネを掛けて使う場合も、ドライバーが傾斜していると眼鏡の柄の部分が顔に押し付けられにくいですよ。
SteelSeries「Arctis7」
Arctis7はワイヤレスゲーミングヘッドセットですが、音の遅延はありません。装着感も良く、スピーカーとの切り替えも楽です。ヘッドセットの電源を入れるだけでスピーカーからヘッドセットに切り替えてくれ、電源を落とせばスピーカーに切り替えてくれます。
当たり前のように7.1chサラウンドにも対応。オンにすると音の方向と距離感を聞き分けることができるので、よりゲームを楽しめるようになります。
バッテリーの駆動時間も24時間以上と、かなり長いです。たいていのワイヤレスゲーミングヘッドセットは、駆動時間が10時間台になっています。比較すると、その長さがよくわかりますよね。
バッテリーは内蔵型なので何年も使用するには不向きですが、PCでも充電可能というメリットもあります。
ゲーミングヘッドセットで臨場感溢れるゲーム体験を!
ゲーミングヘッドセットは、安くても1万円以上のものを選ぶほうが満足度が高いです。安いものだと3000円台もありますが、「言われてみれば普通と違うかな?」という程度のクオリティのものが多くなっています。
低価格帯にも驚くようなクオリティの製品もあるものの、玉石混交です。
1万円以上になると普通のヘッドホンとの違いもわかりやすくなり、ゲームプレイをより快適に楽しめるようになります。
この価格帯も参考にしつつ、自分に合うゲーミングヘッドセットを購入し、臨場感溢れるゲーム体験を手に入れましょう!