近年メタバースが話題ですが、その中でメタバースに関係している仕事がしたい!と思っている人もいるのではないでしょうか。
メタバースに関係する仕事と言っても、その幅は意外と広いです。
直接的に関わる仕事だけでも、プラットフォームの運営・3D製作などなどたくさんの仕事があります。
それぞれに求められる知識やスキルも異なるので、まずはどんな仕事があるのか知らないといけません。
そうして自分に合う仕事を選んでメタバース関連の仕事に転職できるよう、今回はメタバースに関わる仕事の種類と必要とされるスキルについて、紹介していきます。
目次
メタバースに関係する仕事の種類
メタバースに関連する仕事は、近いところにも遠いところにもたくさんあります。今回はなるべくメタバースに近く関われる仕事に限定して、実際に求人が出ることのある仕事をいくつか紹介します。
プラットフォームの運営
メタバースに関係する仕事として、プラットフォームの運営を思い浮かべる人は多いでしょう。
実際、メタバースプラットフォームは近年どんどん増えています。これからも、成功例に追従しようとプラットフォームの製作・運営に手を出す企業は増える可能性が高いです。そこで今後、プラットフォームの製作・運営に携わるメンバーの求人も増えると考えられます。
製作においては「製作期間中」だけ雇うというところもあるでしょうし、製作が終わったあとはアップデート・保守運営などの要因として雇われ続けるケースもあるでしょう。
いずれにしても、運営と言っても業務の幅は広いので、どの業務に携わる人員を募集しているのかをしっかりと確認する必要があります。
デジタルアイテムの製作
デジタルアイテムの製作の仕事も、メタバースに関わる仕事の一つです。
たとえば、ナイキなどのスポーツブランドがデジタルアイテムブランドを買収して、メタバース上で使えるNFTのスニーカーアイテムを出すなどしています。他にも似たような例は多いです。
VRChatを見ていると、バーチャルマーケット上で企業が製作した3Dアバターやアバター用アイテム・ワールド用のアセットなどが販売されているのを見かけます。こういうアイテム類を製作する仕事に就くのも、ひとつの手でしょう。
また、プラットフォーム運営よりも企業としては比較的手を出しやすいので、今後の求人増加率としては運営側の仕事よりも高いと考えられます。
3Dキャラクター製作
3Dキャラクターの製作も、メタバースに関わる仕事だと言えます。
メタバースには、3Dキャラクターが必要不可欠です。ユーザーはアバターとして、3Dキャラクターを使ってメタバースを楽しみます。そのキャラクター・アバターを企業が製作して配布する例は、今も多いです。
先述したバーチャルマーケットが、最たる例でしょう。
今まではある程度知識・興味のある人が率先してメタバースに入っていたので、自前でアバターを用意できる人も大勢いました。ところが、これからはあまり知識が無い人もメタバースを楽しむようになると考えられるため、今後は今以上にもっとアバター製作の需要は高くなります。
そのため、今から3Dキャラクターの製作を行っている企業に転職するのもアリです。
また、自身に拡散力があって技術もあるのであれば、個人からはじめるのも良いでしょう。個人の副業からはじめて、作例が充実してから転職すると転職活動もスムーズになりますよ。
クリエイティブな仕事にはポートフォリオがいるもんね
あや
よしぞー
実際にどれだけ配布できたか、という数字があるとより強いね
VR空間のイベントプランナー
イベント業界も、どんどんVR業界に進出しています。逆に、VR関係のIT分野に強い企業がVR上のイベント業界に進出するという例も少なくありません。
今メタバースに注目しているのは、主に企業側という側面があります。メタバースという言葉が生み出されて注目される以前も、VRChatでは企業主催のイベントがありました。今後は、企業がイベントを主催することも増えるでしょう。
そうなると、VR空間上のイベントを企画する仕事の需要が伸びます。
VR空間のイベントプランナーは実際に求人が出されることもあり、今メタバースに関わるなら注目度の高い仕事だと言えるでしょう。
実際の仕事はどんな感じなんだろう?
あや
よしぞー
VRイベントの企画を現実で行う仕事もあれば、VR上で企画の相談に乗るという仕事もあるよ
2月にはバーチャル雪まつりも開催されました
アバターを使った通話応対
メタバースに関わる仕事の中で最も手近なところだと、アバターを使って通話対応というものもあります。
これは、メタバースが注目されるようになってから実際に求人が増えている仕事です。要はテレアポ・コールセンターなのですが、声だけではなくてアバターを使って表情なども伝えるようになるということ。
ユーザーからすると表情から読み取れる情報もあったりするので、説明がわかりやすくなるというメリットがあります。
VR上のサービスに関する問い合わせ対応で導入されることが多いので、メタバース・VRに関する知識がある人が有利です。
メタバース関連の仕事に転職するのに必要なスキル
メタバース関連の仕事に転職したいと思っても、対応するスキルが無いと難しいでしょう。そこで、メタバース関連の仕事に転職するのに必要なスキルを紹介していきます。どの仕事に求められるスキルなのかも併記するので、参考にしていただけると幸いです。
プログラミングスキル
メタバースプラットフォームの製作・運営の仕事に転職したいのであれば、プログラミングスキルは必須です。メタバース上ではプログラミング知識がなくてもワールドが作れたりしますが、その基盤となるシステムを作るので運営にはどうしてもプログラミングスキルが問われます。
もちろん、運営と言っても上流工程と下流工程とがあるでしょう。上流工程になると企画・提案などがメインになるので実際にプログラミングをすることは少なくなるかもしれませんが、中途採用では下流工程がほとんどです。
実際にプログラムを打ってバグを消していったり、アップデートをしたりする必要があるので、プログラミングは身につけておきましょう。
基本的にはオンラインゲームと同じなので、以下のような言語が必要になります。
- C++
- C#
- Java
- Python
他にも、3DCGも関係するためUnity、UE4などの使用経験も問われます。
ITに関する知識・理解
メタバース関連の仕事に就くのであれば、そのほとんどでITに関係の知識・理解は問われます。メタバースに関わる時点でITを扱うことになるためです。
これは、単純なプログラミングスキルなどとは若干異なります。
- IT業界の知識
- インターネットやWebに関する知識
- PCに関する知識
- 情報処理に関する知識
上記のようなものが、IT知識に含まれます。特に重要なのは業界知識と、情報処理に関する知識です。これらは基礎となる知識なので、メタバース関係の仕事に転職する前に勉強しておきましょう。
どういうもので勉強すればいいんだろう?
あや
よしぞー
システムエンジニア入門本とか、SE関係の教材に含まれる事が多いかな
3DCGスキル
メタバースの3D製作というとややこしいですが、つまりは3DCGデザイナーということです。業務の流れなどは業界によって異なりますが、基本的に必要とされる3DCG関係のスキルはゲーム業界・映像業界・メタバース業界も同じでしょう。
メタバースプラットフォームもゲームの一種なので、実際の業務内容・過程はゲーム業界に近いと考えられます。
3DCGスキルには、以下のスキルが含まれるのでチェックしましょう。
- デザイン力
- デッサン力
- 発想力・表現力・観察力
- Unity
デザインとデッサンに関しては、全ての基礎です。たとえば光の当たり方などを自然にするために、デッサンに関する知識が必要とされます。キャラクターを作るなら、デザイン力も必須です。
そのうえ、実際のメタバース関係の3DCGに用いられるUnityのスキルも必要になります。
具体的に言えば、Unityを使って3DCGを作り動かせるようになる程度の技術・経験は必要です。デザインなどの仕事は経験したことがあっても、Unityを使ったことがない場合は、転職活動前にUnityを使ってポートフォリオ制作くらいはしておく必要があるでしょう。
デザインスキル
メタバース関係の仕事の中で、3DCG制作・プラットフォーム制作運営などの仕事に転職したいなら、デザインスキルが問われます。
3DCGのモデリングのためのデザインですね。プラットフォームの場合は、UIデザイン・グラフィックデザインなどの分野もあります。よほど余裕のない現場以外は分業で何か一つに特化して作業することになるので、全てのスキルを網羅している必要はありません。
モデリングに必要なデザインスキルとして最も重要なのは、平面から立体の形状を把握する能力です。
通常、3DCGモデルは平面のイラストという形でデザインされます。それを3Dに起こすことになるのですが、平面と立体はまるで異なるものです。
平面のデザインをしたことがある人でも、平面から「正面・側面・上面」の3面図を把握することができないというのはよくあります。普段からイラストを描く人も、まずはこの3面図を把握して「正面図」のイラストから「側面図」「上面図」を作る練習から始めましょう。
練習にはどんなものを使えばいいの?
あや
よしぞー
まずは他人がデザインしたイラストを使えば練習になるよ。SNSやピクシブなんかで教材はたくさん見つかると思うから、やってみよう!
コミュニケーションスキル・交渉力
基本的に、メタバース関係の仕事に就くならコミュニケーション能力や交渉力は必須です。
3DCGデザインなどの仕事に就くとしても、これらは問われます。
ITの現場・制作現場は、基本的にコミュニケーションが重要です。チームメンバーとコミュニケーションを取りながら進めたり、顧客・外部委託業者などなど関係各所との調整などをしたりしながら進めたりします。
今回紹介したどの仕事においても、これらのスキルは求められるので、転職の際にはコミュ力・交渉力もアピールポイントになるということを覚えておくと良いでしょう。
よしぞー
ただし大前提のスキルだから強調するより受け答え・エピソードでさり気なくアピールするのが吉
大前提のものを張り切って「コミュ力あります!」と言ってもいまいちってことなのね
あや
企画力
メタバース関係の仕事の中でも、アイテム製作・イベント企画・プラットフォーム運営などの仕事に転職したいなら企画力が必要とされます。
アイテムの場合は企画の仕事と実際の製作の仕事は別になることが多いですが、企画力を備えているのに越したことはありません。
個人制作をする人であれば、自分で企画して制作までしたということで企画力をアピールできます。ポートフォリオを提出する際に、自分で企画もしたということをしっかり明記しておくと良いでしょう。
メタバース関連の仕事の探し方
メタバース関連の仕事の求人を見つけるなら、転職サイト・求人サイトの利用が必須です。
有名な転職サイトや求人サイトで「メタバース」「VR」などと調べると、いくつか出てきます。まだまだ求人数は多くありませんが、大手のサイトなら全く出てこないということも無いので調べてみると良いでしょう。
ただし、注意が必要です。
キーワードとして最近注目されているメタバースという言葉を入れているだけで、実際の業務内容はメタバースとあまり関係がないような求人もあります。他にもメタバース関連事業をしている会社が、全く別の職種を募集しているケースも少なくありません。
仕事を探す際は、実際の業務内容・職種などをしっかりチェックしてよく吟味しましょう。
また、ベンチャー企業の求人も多いです。その企業のことを徹底的に調べて、その企業の実績・事業内容・会社規模・資本金などについてもチェックしておくことをおすすめします。
当たり前だけど、転職は慎重に!ってことね
あや
よしぞー
見つけるの自体は簡単だから、あとは自分の努力とリサーチ次第!
メタバース関係の仕事は幅が広い! 自分の職歴・能力に合った仕事を選ぼう
メタバース関係の仕事は、結構幅が広いです。
メタバース内で仕事をするVR上の百貨店の案内人、イベントスタッフなどの仕事もあります。メタバース内のテレアポなどもあり、クリエイティブ系の仕事以外も選択肢は多いです。
まずは自分のスキルの棚卸しをして、自分の職歴・能力に合った仕事を探してみてはいかがでしょうか。