LINSOULから発売された2DDハイブリッド型イヤホン「QKZ×HBB Khan」をレビューします。
長年のイヤホン開発経験を持ち優れたチューニング技術を持つQKZと、業界的に有名なレビュアーHBBとでコラボ開発されたイヤホンで2023年1月に発売。
異なるサイズのダイナミックドライバを2つ組み合わせたデュアルダイナミックドライバ構成を採用しつつ、徹底的なチューニングを図られています。
音質的な特徴は温かみのある低音強調タイプ。
価格は5,420円と財布に優しく、特徴あるイヤホンを求めている方はもちろん、これからイヤホン沼に足を入れてみたい方にも手に取りやすいですね。
使用した感想をレビューしていきますので、ぜひ読み進めてください。
目次
QKZ×HBB Khanの仕様と特徴、デザインをレビュー
まず本イヤホンの仕様・特徴、デザイン・同梱品などを紹介していきます。
仕様と特徴
- QKZとHBBにてコラボ開発
- 10mm低音振動板と7.8mm中高音振動板を組み合わせたデュアルダイナミックドライバ
- CNCアルミニウム合金と天然樹脂フェースプレート
- 感度:117dB±3dB
- 周波数範囲:20~39500Hz
- インピーダンス:10Ω±15%
- ケーブルプラグ:3.5mm
- コネクタ:qdc 0.75mm 2pin
- 高純度OFCケーブル(無酸素銅ケーブル)
QKZ×HBB Khanの大きな特徴は、イヤホン開発における高い技術力を持つQKZと、HBBという有名な音響レビュアーにてコラボ開発されたイヤホンであることです。
良い音を作る為のディレクションができるHBBがQKZに指示を出し、理想の音へとチューニングして作られたイヤホンとイメージすれば分かりやすでしょう。
こだわりの結果、「10mm低音振動板」と「7.8mm中高音振動板」を組み合わせたデュアルダイナミックドライバが採用され、QKZ×HBB Khanという面白いイヤホンが登場したという流れです。
よしぞー
最近はHBBコラボイヤホンが界隈で話題になることが多い!
同梱品・デザイン
続いて同梱品やKhanのデザインなどの特徴を写真中心に紹介していきます。
メダルは何に使うの?
あや
よしぞー
わからないけどQKZとHBBのコラボ記念にメダル作って入れたんじゃないかな
QKZ×HBB Khanの使い勝手・音質をレビュー
ここまでQKZ×HBB Khanの特徴やデザインを紹介してきました。ここからは実際に装着して視聴した感想をレビューしていきます。基本的に絶対評価(価格帯を考慮しない感想)となりますので、少し辛口になってしまう部分もあります。
温もりのある低音重視な音質
Khanの音質は温もりのある低音が特徴です。
低音寄りと言ってもズンと沈み込んだり、ぶっ叩かれるようなアタック感・パワーのある低音ではなく、優しく包まれるような心地の良い印象の低音寄りな音質だと感じました。
どんな曲が合いそう?
あや
よしぞー
ボサノバ、ジャズ、バラード、まったり系の曲は最高に合うね
少し言い方を変えればスモークがかったような感覚があり、明瞭感には欠けます。
特に中音域は低音域の「もやり」に引っ張られてしまい、見通しの悪さを感じました。
高音域は透明感・煌びやかさはありませんが、中低音からのバランスと程よくマッチして、統一されたコンセプトの中で心地よく聞けます。
なお、この「もやり」はケーブルの問題もあります。Khanは$39.99 USD(日本円で5,420円程度)と非常に安価な値段です。
良いものを低価格で売り出すには当然コストカットが必要なわけで、イヤホンカバーとケーブルでコストカットされたのではと感じています。
後ほど記載しますが、リケーブルでしっかり化けます
音場は程よい・定位はしっかり掴める・解像度は甘め
音場は、横も縦も奥行きも広いとも狭いとも感じませんでした。特徴はありませんが一般的なイヤホン相当の音場です。
定位感はしっかりと掴めます。ボーカルの位置、各楽器の位置などしっかりと掴めます。
解像度は甘く音の輪郭や明瞭性と言う観点では欠ける印象を持ちました。
リケーブルで化ける
QKZ×HBB Khanで一番コストカットさているのが付属ケーブルです。
QDCタイプ4芯の無酸素銅ケーブルが付属していますが、コネクタ部分も含め決してビルドクオリティの良いケーブルではありません。
一般的に銅ケーブルは、低域の量感が多めで温もりのある音になります。
低音に寄せたKhanの方向性と無酸素銅ケーブルの相性は良く、この組み合わせに寄せているのでしょう。
試しに方向性の異なる幾つかのケーブルでリケーブルを試してみました。
①の無酸素銅ケーブルと比較すると、一般的に以下のように言われます。
- ②単結晶銅ケーブルは同じ方向性で解像度が高まる
- ③銀メッキケーブルはバランスが良い
- ④純銀は中高音域が伸びやかになる
今回、どのケーブルにリケーブルしても一定の良い効果は得られました。特に解像度が上がって音の輪郭がはっきりしたように感じます。
その中で一番良かったのが②の単結晶銅ケーブルです。
Khanの良さを活かしたまま、ネガティブポイントであったもやりが消えた印象を受けました。
また、低音の質も強化され、付属ケーブルでは温もりがあっただけの低音の中に強いアタック感が生まれました。
④純銀ケーブルは中高音が引き立つおかげか、全体が綺麗に整理され、バランスの良い音質に生まれ変わる印象を受けました。
③24芯 銀メッキケーブルは中途半端な印象で面白みに欠けました。
私は音の方向性が全く変わるけど純銀ケーブルが良かった!
あや
よしぞー
リケーブル、楽しい!!
装着感は申し分なし
装着感は申し分ありません。
ケーブルにシェア掛け形状にする為のイヤーフックが付いているとともに、ケーブル自身が妙な捻れ方をするタイプではありませんので、ストレスなく耳に装着できます。
LR判断はしづらい
QKZ×HBB KhanでLR(左と右)を判断する術は3箇所ありますが、正直LRの判別はつけづらいです。特にこの手のイヤホンをはじめて購入する方にはちょっと分かりづらいはずです。
判別のポイントを紹介しておきます。
暗いところだとほとんど判別つきづらいね
あや
よしぞー
本体に色つけるとディテール損ねるなら、イヤーピースの色でわかりやすくなどが出来てたら良かったね!
付属マイクの音質は最低限
QKZ×HBB Khanの付属ケーブルにはマイクが付いています。スマホと接続している際に電話がなったときに便利ですね。
マイク音声は最低限でノイズ等も拾ってしまいます。
電話での通話や静かな場所でのWeb会議には使えそうですが、周りがうるさい環境では厳しいと感じました。
まったり音楽を楽しみたい時に最適なイヤホン
QKZ×HBB Khanをレビューしてきました。
低音重視で温かみのある音を出すKhanはジャズやまったりとした曲を聴くのに適したイヤホンです。
リケーブルによって音のドレスアップを楽しめるのも大きな魅力です。
レビューでは良いと感じた事、気になったことをそのまま書きましたが、価格帯での評価ではなく絶対評価で書いています。
実売5,420円という価格で考えると圧倒的に性能は高く、満足度は高いイヤホンであること間違いありません。
中華イヤホンの楽しさがしっかり味わえる素晴らしいイヤホンですよ^^
以下はリケーブルに使用したケーブルとなります。