e-sportsと言えば、「格闘ゲーム」「シューティングゲーム」などが主流でした。言ってしまえば、現実だとなかなか出来ないことを楽しむものですよね。デジタルゲームらしいゲーム、という感じでしょうか。
ところが、近年は野球などのリアルスポーツを楽しむゲームが、e-sports種目になっています。
今回はそんなe-sportsにも採用される、スポーツゲームの魅力とおすすめについて紹介しましょう。
目次
スポーツゲームとは? 魅力を紹介します!
スポーツゲームは、昔も今もたくさんありました。デジタルゲーム(コンピュータゲーム)の歴史をたどると、最初期に「テニスゲーム」があるんですよね。そんな実は歴史の古いスポーツゲームの魅力などについて、まずは語っていきます。
ゲームで遊べる「スポーツ」の種目
- 野球
- サッカー
- レース
- ゴルフ
e-sportsの種目になっているスポーツゲームは、だいたい上記4種類です。e-sports関係なく、ゲームで遊べる種目ということで言えば、以下のようなスポーツもあります。
- ドッジボール
- テニス
- バスケットボール
- バレーボール
- スカッシュ
- などなど
厳密に言えば、テニスとバスケットボールは2020年にゲーム大会が開かれています。参加者は現役プロテニス選手、現役NBA選手に限定されていたため「e-sports大会」というよりは、リアルで大会ができない代わりに開かれたイベントという感じですね。
また、近年は「競馬ゲーム」もe-sportsに参入するのではないかという声があります。
など。近年は競馬ゲームもe-sports参入するのではという期待の声と、動きがある。
実際に、海外ではそういった動きもあります。
シアトル似拠点を置くeスポーツ賭博・エンターテインメントメディア企業の「Unikrn」が、『ZED RUN』という競馬ゲームと提携したんです。仮想通貨を使って、競走馬を取引できます。ユーザーは自分の馬小屋で馬を育て、レースに出走させることが可能です。
ただ、日本は賭博を規制する法律の関係上難しい面があるので、e-sportsに競馬ゲームが加わったとしても、日本国内では「お金」を使った賭けはできなくなるでしょうね。
この動きが加速すれば日本でも競馬ゲームがe-sports種目に加わるかもしれませんが、そのときは単なる「馬のレースを楽しむ競技」として人気投票程度になるのではないでしょうか。
いずれにせよ、さまざまな種目のスポーツゲームがe-sportsに採用される動きがあるというのは、ワクワクしますね。
スポーツゲームの魅力とは
スポーツゲームの魅力は、さまざまです。
たとえば、ルールのわかりやすさがあります。特にe-sports種目に採用されるゲームは、必殺技などのゲーム特有の部分を削ぎ落とし、限りなく現実のスポーツのルールに近い形にしているんです。
そのため、ゲームのことはわからなくてもスポーツさえ知っていれば、楽しめます。
そのうえゲームの方がカメラワークが見やすかったり、カメラに映っていない選手もアイコンで動きが表示されたりするので観戦しやすいです。
さらに、実在のチームや選手がゲーム内に登場します。ゲームでも好きなチームや選手を応援したり、現実では成績が振るわない選手が活躍しているのが見られたりして、スポーツファンには嬉しい要素が多いんです。
そして、プレイヤーは監督と選手を兼任します。監督として采配を振るいつつ、実際に選手を動かさなければならず、やることが多いです。これがプレイしていて楽しい部分となっています。
また、e-sports大会としては珍しく、一般の参加がほとんどできないのもスポーツゲームの特徴です。例えば野球ゲームだと、プロのプレイヤーがホークスなどの各チームを担当し、シーズンを戦い抜くことがほとんどとなっています。
もちろん、一般向けの大会もありますが、まだまだ少数です。
観戦していて楽しいという部分が、e-sportsとして見たときのスポーツゲーム最大の魅力だと言えるのかもしれませんね。
人気スポーツゲーム6選! 定番から変わり種まで
e-sports採用種目に限定して、人気のスポーツゲームを6タイトル紹介します。現実世界に則したような定番ゲームから、変わり種のゲームまで…。さまざまなゲームがありますよ。
eBASEBALLパワフルプロ野球2020
『実況! パワフルプロ野球』シリーズの、最新タイトルです。
e-sports大会の規模は、かなり大きい。SMBCなどの企業と協賛し、現実の野球と同じようにセ・リーグとパ・リーグとに分かれ、リーグ戦をしています。
まずプロテストが行われ、選手が決まればペナントレースが始まり、その後にセ・パ交流戦があるという流れです。そして、クライマックスシリーズもあります。ほとんど現実の野球と同じ流れです。
次に本作をひとつのゲームタイトルとして見て、紹介します。
普通にいつもどおりのパワプロとして、非常に遊びやすいです。モードも、以下のようにいつもどおり。
- 対戦
- ペナント
- 栄冠ナイン
- パワフェス
- サクセス
- マイライフ
- その他
栄冠ナインは、高校野球部の監督になって甲子園を目指すモード。本作の栄冠ナインは特に出来が良いと評判です。特に、新規追加のスカウト機能が良いんですよ。新入生は完全にランダムなんですが、外ればかりを引くと世代全体が弱体化してしまいます。
スカウトをして補うことで、運の要素を少し減らせるのが面白いところです。チーム作りにも幅が生まれますしね。
さらに、栄冠ナインにはオンライン大会機能もあります。これがかなり盛り上がるんですよ。
また、モード数は過去最多。
e-sportsとして見るのも面白いタイトルですし、e-sports関係なく遊んでも面白いタイトルです。俗に言う神ゲーとなっています。
ただ、PC版はありません。
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[e-sports公式サイト]
https://e-baseball.konami.net/pawa_proleague/
FIFAシリーズ
FIFA公認のサッカーゲーム、『FIFAシリーズ』がe-sportsではよく使われます。最新タイトルは『EA SPORTS FIFA 21』です。
世界中から700以上のチーム、1万7000人以上の選手、90以上のスタジアム、30以上のリーグを選ぶことができます。大ボリュームですよね。
プレイモードもかなり豊富。好きな選手ばかりを集めてオリジナルチームを作れたり、1人1選手を操作する11VS11のマルチプレイもできたりします。大会だと流石に11人対戦はあまり行われていませんが、人数さえ集まれば面白い機能ですよね。
さらに、FIFAの魅力はやはりリアルさにあります。チーム名と選手名が全て実名なだけでなく、各選手の癖や特徴なども動きで再現されているんです。
ゲームのカメラワークまでリアルに忠実なので、実況解説付きの大会を見ているとゲームであることを忘れてしまいます。
e-sportsとして見ると、Jリーグやワールドカップなどが行われているのも魅力です。パワプロと同じように、現実世界に即したタイトルの大会があるのはわかりやすくて良いですよね。
サッカーが好きな人なら、買う価値は大いにあるでしょう。自分でプレイしなくても、大会を追っているだけで楽しめますよ。
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[PC版購入サイト]
https://www.ea.com/ja-jp/games/fifa/fifa-21/buy/pc
ワールドゴルフツアー(WGT)
ゴルフゲームだと『マリオゴルフ』も人気がありますが、そちらは任天堂が公式にゲーム内大会を開くなどのイベントがあるものの、e-sportsとしてはあまり認知されていないかもしれません。
WGTは、2020年にゴルフ界では初となるeスポーツシリーズ「ザ・ヨーロピアン・eツアー」が開催されました。
参加希望者がゲーム内の予選ラウンドを戦い、第2ラウンドを経て、最終選考されるという選出形式。169カ国から、4万5000人のユーザーからエントリーがありました。
今後もこのようなツアーを開いていく予定があるとのことで、WGTはゴルフ界からもe-sports界からも一目置かれるタイトルになるかもしれませんね。
実際、10年以上もの間、独自の「バーチャル全米オープン」という大会も開かれています。
ゲーム自体の完成度も非常に高く、かなりリアルなゴルフ体験ができるようになっています。ボールの飛び方はゲーム補正などが微塵もなく、全て物理演算でリアルな挙動をするようになっているんです。
風向きや地形、傾斜などの情報を全て現実的に思考して打たなければいけません。カジュアルゲーマーにはとっつきにくいですが、ゴルフ好きにとっては理想のゴルフゲームだと言えるのかもしれませんね。
[Steam]
https://store.steampowered.com/app/1182020/WGT_Golf/?l=japanese
[Android版]
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.wgt.android.golf&hl=ja&gl=US
[iOS版]
https://apps.apple.com/jp/app/wgt-golf/id672828590
グランツーリスモSPORT
グランツーリスモSPORTはシリーズファンからは酷評されることもありますが、その原因はオフラインタイトルとして考えていた人が多かったためです。本作はシングルプレイ用コンテンツがあるのですが、そちらのボリュームがやや物足りません。
しかし、e-sports種目として人気があることからもわかるとおり、本作はオンライン専用コンテンツです。公式もそれを認めていますが、発売前に「オンライン専用タイトル」という事実の周知をあまり行ってこなかったので、酷評されることになりました。
オンラインでレースをするゲームだと考えると、本作はかなり面白いです。
本作は車種ごとの挙動の個性が大きく表現されており、車選びをじっくりと楽しめるようになっています。特に市販車は個性が強く、乗り換えるごとに新鮮な楽しさがあるんです。
ゲームとして個性を大きくしているだけでなく、しっかりリアルに忠実な部分もあります。
例えば、ポルシェ911 GT3 RSです。この車には、4WSシステムである「アクティブリアホイールステアリング」が標準搭載されています。簡単に言えば、ハンドルを切った際にリアタイヤ(後輪)も動くというシステムです。
これがゲーム内で忠実に再現されています。
個性を大きく見せる「ゲームならではの面白さ」と、「驚くほど忠実に再現されたリアルさ」とがうまく噛み合っています。
e-sports種目として採用されるのは、こういったゲームらしさとリアルさのバランスの良さに理由があるんでしょうね。
また、ボリュームに関しても2021年3月現在は車種・コースともに、発売時の2倍以上にアップデートされています。レースゲームとして非常に出来が良いので、車好きなら買って損はないでしょう。
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WRC8 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ
ラリーの世界最高峰「FIAワールドラリーチャンピオンシップ(WRC)」公式ゲームです。本作は、その最新タイトルとなります。
前作までは車の挙動やレース展開などに、ゲームチックな味付けが濃くされていたのですが、本作はそれらを最小限にまで抑えているのが特徴です。シミューレーターとも言えるほどに、リアルな挙動をしてくれます。
さらに、ハンドルコントローラーを使うとよりリアルです。車のハンドルを握って速度を上げて走っているときのような振動を、コントローラーを通じて楽しむことができます。トルクを一気に上げすぎると、振動の感覚が損なわれる部分もあるのですが、概ねリアルです。
もちろん、ゲームパッドでもしっかりと楽しめます。WRCカー特有のキビキビとした感覚、加速感などを存分に味わいたい人におすすめです。
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ロケットリーグ
これまで、リアルなスポーツゲームを紹介してきました。ロケットリーグは、それらとは対極にある存在です。つまり、「ゲームらしいゲーム」ですね。
ロケットリーグを一言で表すと、「車でボールを蹴るサッカー」です。
基本的にはサッカーのルールと同じ、「相手ゴールにボールをシュートしてポイントを稼ぐ」ことを目的としています。ただし、オフサイドやフリーキックなどのややこしいルールは本作にはありません。
対戦人数も3VS3のチーム戦となっています。
さらに、特徴的なのが選手が人間ではなく車ということです。車なので、当然かなりの速度で走ります。ときには壁も走りますし、壁から大きくジャンプすることもあるんです。車がしめやかに爆発四散することもありますし、ブーストするとバチバチ火花が散ります。
かなりド派手です。派手に動く車を使ってひとつのボールを蹴り合うので、操作感もかなりピーキーになっています。
それでいて、サッカーの基本的な部分は損なわれておらず、ポイントを競い合う競技性もあるんです。
プレイ感覚は「気持ちいい」の一言。思わず笑ってしまうようなゲーム展開もあり、カジュアルに楽しめます。観戦していても、ド派手かつルールがシンプルで面白いですよ。
バカゲーだと言われがちですし実際バカゲーですが、e-sports大会も開かれており、カジュアルな競技ゲームとして重宝されています。
ただただ楽しいスポーツ系ゲームがしたい人には、おすすめです。
また、基本プレイは無料となっています。
[EPIC公式ストア]
https://www.epicgames.com/store/ja/p/rocket-league
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リアルだけじゃなくバーチャルでもスポーツを楽しもう!
スポーツゲームは昔も今も、人気ジャンルのひとつです。現実でも野球を見る人はもちろん、現実の野球は見ない人もこぞって夢中になる魅力があります。特にe-sports採用タイトルは競技性が高い作品が多いので、対戦が盛り上がること間違いありません。
リアルだけでなく、バーチャル空間でもスポーツを楽しみましょう!