日本で生まれた人気ノートPCシリーズ、dynabook。
dynabook R9という新作が、2023年に発売しました。dynabookはゲーム向けというよりも、一般向けで程よい性能を持つ製品が多いです。
そのなかで、dynabook R9はクリエイティブな作業に使いやすい高性能が特徴。ゲームにも、ライトな用途であれば十分使えます。
今回は、そんなdynabook R9の基本仕様と良いところ、気になる点をレビューしていくので、ぜひご参考ください。
本記事はメーカー様より製品をお借りしてレビューしています
目次
dynabook R9の基本仕様・外観
まずは、dynabook R9の基本仕様と外観について紹介していきます。どのような構成なのか、スペックが知りたい方やデザインが知りたい方はぜひご参考ください。
基本仕様
- OS:Windows 11 Home
- CPU:Core i7-1360p
- メモリ:32GB
- ストレージ:512GB PCIe SSD
- 重量:約1.05kg
- バッテリー駆動時間:約24時間
- ディスプレイサイズ:14インチ
- ディスプレイ解像度:WUXGA(1920×1200)
- Bluetooth:5.1対応
- 無線LAN規格:Wi-Fi 6E対応
- 映像出力端子:HDMI×1
- USBポート:USB3.2 Type-A×2/Thunderbolt4(USB Type-C)×2
- オーディオ端子:オーディオジャック×1(ヘッドホン・マイク出力)
- セキュリティ機能:指紋センサー、BIOSパスワード
- 消費電力:最大約65W
- 本体サイズ:約312.4×224.0×15.9mm
- Officeソフト:Office Home & Business 2021
- 付属品:電源コード、ACアダプタ、取扱説明書、製品保証書
以上が、dynabook R9の使用です。
CPUには、Core i7-1360pという最新世代のパーツが搭載されています。
12コア16スレッドで、一般向けのCPUとしては高性能です。
コア?スレッド?
あや
よしぞー
データの処理を担当する部分だね
1つのコアに、複数のスレッドが集まっているというイメージです。データの処理をするときには、必ずこのスレッドとコアを消費します。
ゲームなどの単純な処理は「シングルスレッド/シングルコア」と呼ばれ、あまり複数のスレッドやコアをまたがないのが特徴です。コアが多いほうが、ゲームには有利になります。
一方配信や動画編集などの作業に関しては、「マルチスレッド/マルチコア」と呼ばれ、複数のスレッドやコアを消費するのが特徴です。スレッドが多いほうが、作業には有利になります。
Core i7-1360pはコアもスレッドも比較的多く、ゲームの処理も作業の処理もしやすいです。
さらに、Iris Xe Graphicsという内蔵グラフィックを搭載しています。これは、内蔵グラフィックのなかでも比較的性能が高いのが特徴です。
3Dなどの描画処理を担当する部分。個別のGPUと比べると性能は低いものの、ゲームをある程度までは遊べます。
外観
dynabook R9の外観は、非常にシンプルです。高性能ノートPCとしては、薄型なのが特徴。ディスプレイだけでなく、キーボードのある本体部分も薄いです。畳んだ状態でもかさばらず、カバンに入れやすい厚みになっています。
背面にはロゴがありますが、それ以外は主張が少ないデザインです。
シンプルでかっこいい感じだね
あや
よしぞー
どこで広げても違和感がないよ
dynabook R9の良いところをレビュー
dynabook R9の基本仕様などについて、紹介しました。仕様を見るだけでも、どのようなノートPCかがある程度わかります。とはいえ、スペックだけではわからない部分も多いです。そこで今度は、dynabook R9の良いところについてレビューしていきます。
マルチタスクに強い処理性能
dynabook R9は、マルチタスクに強いです。
マルチスレッド性能が比較的高いので、配信や動画編集などの処理が速いのがいいところ。あまり負荷が高すぎる作業だとスペックが足りませんが、一般的な範囲の作業でならスペックが不足することがありません。
さらに、動画編集や画像の編集、プログラミングなどクリエイティブな作業にも使える性能があります。
クリエイターに良さそうだね
あや
よしぞー
そうだね、クリエイター向きかもしれない
メモリが大容量で使いやすい
dynabook R9には、32GBの大容量メモリが搭載されています。
メモリというのは、PCが処理を行うデータを一時的に保管しておくための領域です。作業机のようなものだと言えます。
作業机が広いほうがより多くのものを加工できるように、メモリが大きいほうがより多くのデータを効率よく処理できるのが特徴です。大きなデータでも、処理できるようになります。
配信や編集など、メモリ容量がなければできない作業もあるので、メモリ容量はクリエイティブな作業においては非常に重要です。
CPUの性能とあわせて、使いやすいノートPCという印象があります。
高速SSD搭載で起動が速い
dynabook R9は、ストレージに高速SSDを採用しています。
ストレージというのは、PCにインストールしたデータを保存する領域です。倉庫のようなイメージ。
ストレージには、SSDとHDDの大きく分けて2種類があります。
SSDは、通信速度が速いのが特徴です。そのため、PCの起動や各アプリケーションの起動、ゲームのロードなどが速くなります。読み書きが速いため、編集した動画の書き出しなども速くなるのがいいところです。
さらに、動作音がHDDより静かなのも魅力。
その分、容量単価が高くなります。衝撃に弱いのも、SSDのデメリットです。
HDDは、容量単価が安く大容量にしやすいのがいいところ。そのうえ、衝撃に強く比較的壊れにくいです。
ただ、通信速度はあまり速くありません。
以上のような特徴から、クリエイターやゲーマーには、SSDが好まれます。
本機に搭載されているのは、PCIe規格と呼ばれる接続規格を使ったSSDです。
NVMeとも呼ばれています。
一般的なSATA接続というSSDより、データ転送が速いのが特徴です。
一言でまとめて!
あや
よしぞー
動作がサクサク!
ライトなゲーム用途でも使える
dynabook R9は、基本的には仕事や作業用のノートPCです。
ただ、ライトなゲーム用途でも使えます。高フレームレートを出そうとすると難しいですが、オンラインゲームを設定を下げて遊んだり2Dゲームを遊んだりする程度なら、快適にプレイ可能です。
特に、2Dゲームには最適。
2Dゲームは、GPUよりもCPUのほうが処理の負担が重いです。本機はGPUが非搭載で内部グラフィックを利用しており、CPUの処理性能が高いため2Dゲーム向きの性能をしています。
今回私が試したゲームだと、GRIM DAWN、HUMAN Fall Flat、HOLLOW NIGHT、ウィザードリー、信長の野望 新生、雀姫、東方風神録などは全くストレスなく快適にプレイできました。
逆にFortniteやストリートファイターなど高いグラフィック性能を要求するゲームは厳しかったです。
作業がメインだけどたまにゲームしたい、ならいいってことね
あや
よしぞー
幅広く使えるのが、いいところだよ
2023年11月中旬にはR9のSpecial Editionが発売される予定です。Special EditionではR9の性能はそのままに、5色に光るバックライトキーボードが採用されます。
軽量かつ高剛性で持ち運びやすい
dynabook R9の重量は、約1.05kgと軽量です。
薄型軽量なので、持ち運びに非常に便利。カバンに入れてもかさばらず、重すぎて疲れるということもなく、快適に持ち運べます。
そのうえ、剛性が高いのがいいところです。
本機のボディには、高剛性のマグネシウム合金が使われています。これは軽量ながら強度・剛性が高いのが特徴の素材です。
さらに、振動吸収性が高いためカバンの中で多少の振動が発生しても基盤部を守れます。
そして、電磁波の遮断性が高いのもいいところです。持ち運んでも、常識の範囲内ならどのような環境で使っても壊れにくいのも本機の魅力のひとつだと言えます。
便利な機能が豊富に搭載されている
dynabook R9には、便利な機能が豊富に搭載されています。
まずは、AI技術です。
通話時などにノイズを除去してくれるAIノイズキャンセラー機能が搭載されています。マイクのノイズを低減できるので、非常に便利です。
そのうえ、AIカメラエフェクターも搭載。AIが人を識別して背景フィルターをかけたり、明るさを補正したりしてくれる機能です。
これにより、ビデオ通話などが快適に行えます。
さらに、立体音響技術「Dolby Atmos」にも対応。
人の声の音量・音質がよくなり、聞き取りやすくなるため通話がしやすいです。もちろん、通話以外でも音楽鑑賞などさまざまな用途で活躍します。
そして、セキュリティ機能も豊富です。
サインインには、指紋センサーを採用しています。指先で軽くタッチするだけでサインインできるので、非常に便利です。勝手に触られることもなく、サインインがスムーズに行えるのがいいところ。
ほかにも、不意の映り込みを防ぐためのWebカメラシャッターなどさまざまな機能を搭載しています。
縦に長めのモニターで作業がしやすい
dynabook R9のモニターは、14型です。ボディの横幅は、13.3型とコンパクトなのがいいところ。
さらに、本機の画面比は16:10です。
あれ?普通は16:9だよね
あや
よしぞー
そう、縦に1割広いのが特徴なんだ
Webページの閲覧時やワードファイルの閲覧時など、一画面に表示される情報が多くなります。少ない上下スクロールで、快適にWebページやテキストの閲覧が可能です。
縦に長くなっているだけで横幅が狭いわけではないのも、いいところです。さまざまな作業を快適に行えます。
LANポートが配置されている
R9には薄型のノートPCには珍しくLANポートがデフォルトで配置されています。
近年では無線LANの環境が良くなったとはいえ、自宅やオフィスで使う際には有線LANの方が便利でストレスなく使えることも多いです。
最近では自宅でも複数のデバイスをインターネットに接続することが増え、時によっては通信が不安定になることもありますが、有線LANで専用線を確保することで(ルータの機能による)安定したインターネットを楽しむことも可能ですね。
dynabook R9の気になる点をレビュー
ここまで、dynabook R9の良いところについて紹介してきました。機能が豊富で性能も高く、幅広い用途に使えるのが本機の魅力です。
ただ、なかには気になるところもあります。今度はそんなdynabook R9の気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
メモリが大きい分価格は高め
dynabook R9は、メモリが32GBと大容量なのが魅力的です。これにより、CPUの処理性能の高さをより活かしやすくなっています。
CPUの処理性能が高くても、メモリの容量が小さければ、快適に行える作業の幅は結局あまり広がりません。CPUの処理性能とメモリ容量は、ある程度セットです。
ただ、メモリが大容量な分、価格は少し高めとなっています。同等の処理性能・グラフィック性能を持つほかのノートPCと比べると、若干高いです。
コスパはどうなの?
あや
よしぞー
あくまで高性能な分高いだけだから、コスパはいいと思うよ
フォートナイトやFF・ストファイなどグラフィック性能を必要とするゲームには向かない
dynabook R9は専用GPUを積まないPCであるため、フォートナイトやFF、ストリートファイターなどグラフィック映像の処理を必要とするゲームには向きません。
あくまでライトなゲームを楽しめるという位置付けで考えましょう。
フォートナイトのグラフィック設定を落としてもダメ?
あや
よしぞー
設定落としてもカクカクしちゃって遊べないよ
dynabook R9はこんな方におすすめ!
- 重い作業を日常的に行う職業の方
- 趣味で動画編集などの重い作業をする方
- 音楽や映画鑑賞も楽しめるレベルの音質をPCスピーカーに求めている方
- 作業もゲームも快適なノートPCが欲しい方
dynabook R9は、重い作業を頻繁に行う方におすすめです。ゲームはあくまでもライトユーザー向けの性能ですが、グラフィック処理が軽いゲームなら遊べる性能があります。
プログラミング・コーディング、動画編集などの重い作業をメインの目的にするのがおすすめです。そのうえで、息抜き程度に軽めのゲームも楽しみたいという方には非常に最適。
スピーカー音質も高いため、音楽鑑賞や映画鑑賞にも最適ですし、ゲーミング時にも迫力のある音響を楽しめます、。
また、軽量かつ高剛性のボディなので、持ち運びを前提にノートPCを選びたい方にも、おすすめです。
まとめ|作業にもゲームにも使える高性能ノート
本記事では、dynabook R9の良いところと気になる点についてレビューしてきました。
dynabook R9は、CPUの処理性能が高いうえにメモリの容量が大きいのがスペック面での最大の特徴です。CPUの処理性能を活かせるメモリ容量があることにより、重い作業でもサクサクと快適にこなせます。
そのうえ、グラフィック処理が軽いゲームなら遊べる程度の性能を持つ内蔵グラフィックも搭載しているので、ライトなゲーム用途にも使えるのが魅力的。
作業を快適にできて、ついでにゲームにも使える高性能ノートPCが欲しい方には非常におすすめのモデルですよ。