コロナ禍以降、国内外でのゲーム需要が全体的に高まっています。
そんな中、注目を浴びるようになったのがメタバースです。さまざまな仮想世界のうちの一種であるメタバースに、世界中からさまざまな人がアクセスして楽しんでいます。
メタバースと言えば投資関係の話が多く語られていますが、今回は「ゲームとしてのメタバース」に焦点を当てて語ってみましょう。
メタバースがなぜゲーム業界で注目されているのか、どんなゲームがメタバースに当てはまるのか、そして人気のあるメタバースゲームはどのようなものか…。
今回は、それらについて詳しく、かつ簡単に紹介していきます。
目次
メタバースがゲーム業界で注目されている理由とは?
メタバースがゲーム業界で注目されている理由は、さまざまです。
まず、新しいゲームのあり方としてメタバースが挙げられている点があります。
メタバースというのは、仮想空間に自分自身を表すアバターを通して集まり、人と交流したり遊んだりして楽しむものです。
このようなゲームは以前からありましたが、ゲーム空間内で自由に音楽イベントを開いたり、ユーザーがワールドを作ったりという要素はメタバース特有だと言えます。
今後、このようなユーザーが「より参加できるゲーム」というのが増えていくのではないか、と注目されているんです。
さらに、メタバースにNFTという概念を持ち込んで、土地を売買したりさまざまなブランドがアバターファッションを販売したりという動きもあります。
NFTはゲームで言えば課金要素に該当するのですが、ゲームの課金要素は基本的にサービスが終了すれば消滅するものです。
ただ、メタバースに持ち込めるNFTアイテムはゲームのサービスが終了してもデータが消えたりしません。他に持ち込めるメタバースゲームが無かったとしても、データとしては残ります。
こういうところが従来のゲームと異なり、投資云々は置いておくとしてゲームにNFTを持ち込むということが注目されているという背景もあるんです。
NFTってなんだっけ?
あや
よしぞー
所有証明のようなものが付くデジタルデータだと思っておくとわかりやすいかな
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どんなゲームがメタバースに該当するの? 非VRの例を紹介
メタバースというと、VR機器を使ってダイブするものだというイメージがありますよね。ただ、中にはVRではない有名ゲームの中にもメタバースに該当すると言われている作品がいくつかあります。人気メタバースゲームについて紹介する前に、まずはそちらを見ていきましょう。
マインクラフト
マインクラフトは、Mojangが開発して現在はMicrosoftが販売しているゲームです。
元々はインディーゲームでしたが、今ではNintendo SwitchやスマホなどPC以外からも楽しむことができるようになっています。
ボクセルで構成されたオープンワールドで、ユーザーたちは自由に世界を楽しむことが可能です。世界は有限ではあるものの広大で、地下洞窟やネザーなどを含めば探検し尽くすのも難しいほど。
素材を集めて道具を作り、建築をしたり、探検をしたり色々な楽しみ方ができます。
マインクラフトはアバターを通して、サーバーを共有することで複数人で集まってプレイすることが可能です。そういうところが、メタバースに該当すると言われている理由になっています。
みんなで建築するの楽しいのよね
あや
よしぞー
MODを入れれば楽しみ方は無限大だし、そういうところもメタバースっぽいよね
あつまれ どうぶつの森
あつまれどうぶつの森は、任天堂の人気ゲームシリーズ最新作です。Nintendo Switchのみで遊ぶことができます。
あつまれどうぶつの森は、個性豊かな動物たちと無人島に移住するところから始まるのが特徴です。無人島を開拓して島を豊かにしながら、住人たちとのふれあいを楽しむことができます。部屋のインテリアに凝ってみたり、博物館や水族館のコンプリートを目指したりやることが多いゲームです。
楽しいけど、メタバースというイメージないわね
あや
よしぞー
あつ森もアバターを通して集まれるから、そういうところがメタバースに近いと言われてるね
フォートナイト
フォートナイトは、人気TPSです。シューター系と言われるジャンルで、プレイヤーたちはフィールド内を駆け巡り、銃撃戦が楽しめます。よくあるゲームなのですが、そこに建築という独自要素を付け足したことで人気になったんです。
勝敗はバトルロイヤル形式で、最後の一人が勝ちというシステムになっています。
あつ森よりメタバースのイメージがないゲームだ!
あや
よしぞー
だけどあつ森よりもっとメタバースに近いかもしれないよ
フォートナイトがメタバースに近い、該当すると言われている理由はさまざまです。
まず、アバターを通してボイスチャットなどで交流ができるという点。
続いて、パーティロイヤルモードを使ったイベントなどが開かれている点もあります。有名アーティストとコラボして、音楽イベントが開催されたりするんです。こういうイベントは、後に紹介する人気メタバースゲームに通ずるところがあります。
さらに、自由に島を作れるクリエイティブモードなどもありますね。
パーティロイヤルモードとクリエイティブモードは、ユーザー同士のコミュニケーションが盛んです。こういうところが、メタバースだと言われている理由なのでしょう。
ポケモンGO
ポケモンGOは、Niantec社が開発しているポケモンの位置情報ゲームです。GPSと簡略化された地図を使って、歩いた距離などを認識してくれます。現実世界を歩いた距離によってタマゴが生まれたり、現実世界を歩くことでポケモンと出会ったり…。
現実世界のランドマークに行けば、ポケストップというアイテムが貰える場所があったり、ジムがあったりするのが面白いところですよね。リリース当初は通行人がみんなプレイしていたほど人気がありました。
今でも熱心なプレイヤーは多いです。
人気だし面白いけど、流石にこれはメタバースじゃないでしょ
あや
よしぞー
それはどうかな?
メタバースと言えば仮想空間であり、VRというイメージがありますよね。
ただ、実は現実世界とリンクしたARゲームもメタバースだと言われています。VRゲームのような完全な仮想世界と、ポケモンGOのような現実空間内包型とに分かれるんです。現実世界内包型は、ミラーワールド、デジタルツインとも呼ばれています。
特にポケモンGOはARカメラで現実世界にポケモンを出現させたり、ポケモンを通じた交流ツールになったりしているという側面があるのが特徴です。そのため、現実空間内包型メタバースの代表的ゲームとして挙げられるのでしょう。
人気なメタバースゲームを6つ紹介
メタバースに該当する、近いと言われている有名な非VRゲームを紹介してきました。ただ、メタバースと言えばやっぱりVRなどがメインですよね。そこで今度は、VRゲーム含めて人気なメタバースゲームを6つ、それぞれ簡単に紹介していきます。
VR Chat
VRChatは、家庭用VR機器が人気になってきた頃から既に大人気の古参メタバースゲームです。当時はメタバースという言葉はありませんでしたが、どんなゲームよりもメタバースらしい特徴にあふれています。
人々はアバターを使ってゲーム内に集まるのですが、アバターの種類は無限大です。プリセットのものを使う人もいれば、自分で作成したものを使う人、BOOTHなどで購入したものを使う人などさまざま。
見た目も美少女、イケオジ、ロボット、獣人・亜人など多種多様です。中には食べ物のアバターを使う人すらいます。
ワールドもほぼ無限と言えるほどあり、アセットストアなどで購入したオブジェクトなどを使うことで比較的簡単に作れるのが良いところです。世界中のユーザーが色々なワールドを旅したり、交流したり、時にはクラブで音楽イベントに行ったりして楽しんでいます。
ユーザーがイベントを開催することも多く、楽しみ方は無限大です。まさにメタバースを代表する人気ゲームだと言えるでしょう。
VRゴーグルがないと入れなかったりする?
あや
よしぞー
PCだけでも入れるよ
NeosVR
NeosVRは、プログラマーたちに非常に人気のあるメタバースゲームです。
NeosVRは、VR空間の中からHTTPのGET/POSTメソッドで通信ができ、VR空間内で直接ワールドの作成ができます。ゲーム内でプログラミングを行い、その結果が目の前に3Dで現れるというイメージです。プログラマーからしたら、これほど楽しいこともないでしょう。
もちろん、プログラミングやモデリングができなくても楽しめます。
現実のモデリングソフトやプログラミングよりも、操作などが簡単なのが良いところです。これまでプログラミングやモデリングに触れて来なかった人も、NeosVRをきっかけに始めることができるでしょう。
熱心なクリエイターが多いので、非クリエイターも楽しめます。個性豊かなワールドがあり、そこで友達と交流したり知らない人と話したりするのも楽しいです。
さらに、ワールド作成者に投げ銭ができます。こういうところも、NeosVRがメタバースとして人気を集めている理由だと言えるでしょう。クリエイターからすれば努力への対価がモチベーションになりますし、非クリエイターのユーザーからしても好きなクリエイターに支援ができますから。
The Sandbox
The Sandboxは、NFTを活用したメタバースの代名詞とも言える人気ゲームです。
マイクラに似たボクセルで構成された世界で、アバターを通して交流したり遊んだりできます。それだけだとマイクラをよりメタバースらしくしたものだと思えるかもしれませんが、NFTが強いスパイスになっているんです。
NFTを使うことで、ゲーム内のアイテムやキャラクターを自由に売買できます。その特徴のためか、企業が自社ブランドのファッションアイテムをThe Sandbox内で使えるNFTアイテムとして販売した例もあるんです。
代表的なのが、Nikeのスニーカーでしょう。
ゲーム内コレクションも捗るわね
あや
よしぞー
コレクションするのも楽しいしね
他にも、土地を売買して不動産を経営したり、自分が所有するゲーム内の土地を使ってゲームを作ったりできます。自由度がとにかく高いのが、人気な理由でしょう。
Decentoraland
Decentroralandは、MANAという独自トークンを活用して楽しめるメタバースゲームです。
独自トークンでNFTの売買ができます。売買されている対象は、主に土地や衣装などです。購入したものはゲーム内で身につけたり、展示したりできます。
The Sandboxなどと違って、なめらかな3Dでつくられているのが特徴です。リアル調とカートゥーン調とが融合したような雰囲気で、仮想空間らしさにあふれています。VRChatとThe Sandboxを足したようなイメージです。
VRRChatのような見た目や雰囲気のゲームで、NFTも活用したいという人に人気があります。
ボクセル系以外にも選択肢があるのがいいね
あや
よしぞー
ゲーム性的にはそこまで違いがないから、好みで選ぶと良さそう
Cryptovoxels
クリプトボクセルズは、The Sandboxのようなボクセルで構成された世界で交流したり遊んだりできるメタバースゲームです。
他ユーザーとチャットなどでコミュニケーションができ、コミュニティが形成されています。さらにNFTを通じて現実のような経済も生まれているんです。
自分の土地を買って建物を作ったり、イベントブースを作ったり、展示室を作ったりできます。持っているさまざまなNFTアイテムを飾ったりできるので、コレクターにも人気です。
セカンドライフ
セカンドライフは、VRゲームが登場するより前から長年愛されているメタバースです。PCからアクセスできる仮想空間樹で、交流したりコレクションを楽しんだり、自分が制作した衣装などを販売したりできます。
メタバースが話題になるよりずっと前から、リアルマネーの課金システムがあり、ゲーム内でアイテムの売買ができる仕組みを作っていた先駆者です。
運営を開始したのはなんと2003年! そこからアップデートを続けて、現在に至ります。
ゲーム内ではコンサートやDJイベントが開かれたり、ショップがあったり、乗り物に乗ったり自由に楽しめるのが特徴です。さらに、戦闘システムが備わっており、コンバットエリアではユーザー同士のバトルが楽しめます。
とても息の長いゲームで、2022年現在でも人気がありますよ。
メタバースのゲーム世界を思うままに探検しよう!
メタバースのゲームは、意外とたくさんあります。
今回紹介したもの以外にも結構あるので、自分に合うメタバースのゲームが見つかるでしょう。楽しみ方は、人それぞれです。建築を楽しむもよし、観光を楽しむもよし、出会った仲間とのコミュニケーションを楽しむのも良し、好きな世界観を再現してロールプレイを楽しむも良し…。
投資対象としてだけでなく、普通にゲームとしても楽しいですよ。
メタバースのゲーム世界を、自分の好きなように思うがまま探検してみましょう!