FiiO から8月27日発売された限定DAP、FiiO M11 Plus LTD Aluminum Alloy(略してAA)を着弾しました。
FiiO M11 Plus LTDは、「2021年夏、最大のトレンドDAP」であり、今後は入手不可能な今だけの完全限定モデル。以下の2種類が発売されました。
- ステンレスでボディを覆った FiiO M11 Plus LTD Stainless Steel(税込み125,950円)
- アルミニウムでボディを覆った FiiO M11 Plus LTD Aluminum Alloy(税込み99,000円)
よしぞー
5万円前後で買えるDAPを吟味しているタイミングでしたが諸々心狂わされてしまい
え?まさかの着弾???
あや
よしぞー
Stainless Steel モデルには手が出せなかったけど、 Aluminum Alloy モデル着弾!
ということで、FiiO M11 Plus LTD Aluminum Alloy (以下、AA)タイプの購入レビューをしていきます。
目次
AAタイプを購入した理由
M11 Plus LTDのレビューに入る前に、まずAAタイプを購入した理由について簡単にお話すると、シンプルに値段の違いにピヨったから。
思いのほかチキンですな。ぴよぴよ
あや
私にとってのオーディオ沼は~50,000円前後までのアイテムで楽しむのが心地よく、AAの99,000円でも可愛げがありません。
よしぞー
ちなみに~5万円が10万円に切り替わったのは、量販店でDAPの相談していたところ10万円コースばかり紹介されて洗脳されたから
10万円前後から各メーカーの色が出るって聞いたことある
あや
そういった背景もありAAでもそれなりの覚悟が必要でしたので、予約時125,950円の Stainless Steel(以下、SS)タイプは全く検討対象に入りませんでした。
ただM11 Plus LTDの予約が開始されると、AAよりもSSの方が明らかに人気だったようで、一瞬にして売り切れ状態に(2次販売も含め)。
AAはこの記事を書いている8月31日現在でも多少在庫が残っているようです。
SSが売り切れになったタイミングで、やっぱりSSを選んだ方が良かったのかな~と悶々とした訳ですが、改めてSSではなくAAを選んだ理由を後付けで述べると、
- SSタイプは重量が405g・AAは310gと約100g重たく、405gはモバイルには適さない。実際AAを外で使ってみると、このAA程度の重さが適正というか限界だと感じます。
- 側の素材違いだけで、中身のスペックは全く同じである。音の違いについてはFiiOも言及しておらず、僕の枯れた耳では違いが分かるはずがない。
- 値段の差額でちょっと良いイヤホンを買った方が幸せになれる気がする。
と言ったところでしょうか。
今回eイヤホンさんで購入したのですが、受け取りの際に陳列されていたAAとSSを聞き比べたり持ち比べたりしたところ自分の考えていたことは正解で、
よしぞー
SSは重たくてモバイル用途には向かないし、音を聞き比べてみると、私の耳では「なんか違うような気がするけど、その違いを明確に表現することは難しい」そんな感じでした。
強いて言えば「どちらも素晴らし音」で、どっちを購入しても手元にM11 Plus LTDがあれば人生幸せになれるかなと。
また、差額の25,000円と1万円ちょっとのプラスで、ゼンハイザーIE300もお迎えできたので私にとってはベストな選択であったのではと感じます。
開封の儀式
では、神聖なるFiiO M11 Plus LTD AAの開封の儀式を行っていきます。
化粧箱・梱包は特段豪華なわけでもなく、厚紙の化粧箱。M11本体は緩衝材のスポンジの中に覆われています。
無駄なところにお金をかけていないのは好印象ね
あや
強いてこだわってるな~と感じたのは、M11 Plus LTDの文字が浮かび上がっているところくらいでしょうか。
続いて同梱品です。
M11 Plus LTD AA本体以外に、Type-C USBケーブル、同軸ケーブル、クイックスタートガイド、ライセンス、保証書、mora qualitas の30日間無償で使用できるクーポンコードが記載された用紙、どこに貼るのかよくわからないシール(二つ)などが同梱されていました。
また、本体に合体済みですが、合皮のケースと、本体画面にはスクリーンプロテクターが張り付けられています。
M11 Plus LTD専用の本革のケースも別売りされておりますが、同梱の合皮ケースも雰囲気の統一感も好みなので、当面はこのバンドルされたケースで楽しみたいと思います。
ちなみに本革ケースはエイジングが楽しめることはもちろんですが、同梱のケースよりも排熱処理に優れているので、熱が気になる方は検討しても良いかもしれませんね。
尚、ガラスを割ってしまわないようにとプロテクター(シート)の購入を考えていましたが、最初からスクリーンプロテクターが奇麗に貼られていました。
よしぞー
自分で貼るとプラスの出費が掛かるし、貼る際に空気が入ったりと苦戦するので、この配慮はありがたい!
M11 Plus LTD AAのデザイン
続いてM11 Plus LTDのデザイン・ディテールを見ていきます。まず正面から。
画面は5.5インチ・アスペクト比18:9のベゼルレス液晶が搭載されてます。
サイズ的には操作性を含めバランスのよい大きさで、解像度は1440x720pxと音楽鑑賞用には申し分のないスペックです。
Android OSなので、YouTubeやいろんなアプリなど音楽以外の用途にも使えるのが便利
また、背景画像にはM11 Plus LTDに搭載されているチップセットの雰囲気の写真が採用されており、この雰囲気がとにかく素敵。
当面この背景画像で運用していきます。
背面です。
普段はカバーを付けているので拝むことが出来ませんが、ダイヤモンドカットのテクスチャーがあしらわれています。
光の屈折により角度を変える都度に違う表情を見せてくれます。
よしぞー
この輝きを見るだけで心が満たされます
ケースに収納すると何も見えないけどね
あや
よしぞー
背面の美しいディテールを見せられるよう、透明ソフトケースが発売されていますね
本体下
本体の下部には、左から4.4mm、2.5㎜のヘッドホン出力端子、Type-C USB端子、3.5mmのヘッドホン出力端子が用意されています。
よしぞー
4.4mm、2.5㎜のバランス出力にも対応しているので、よりこだわった音質を楽しむことができるね!
USBポートは充電時に使用するだけでなく、PCなどと接続してDACモードとして使用する際にも利用します。
PCと接続してDACモードで使用&スピーカーと繋げば、部屋全体の音響をパワーアップすることも可能!
あや
左側
左側(上部)から、電源・ロックボタン、ボリューム操作、マルチファクションボタン。
縦長のバーがM11 LTD Plusの一つのウリでもある、タッチパネル。
一般的なDAPのボリューム操作はホイール系が多い中、M11 Plus LTDではボリュームボタン+タッチパネル複合型ボリューム調整機構が採用されています。
- ホイール系は本体内部で多くの占有スペースを必要としますが、この機構によって占有スペースを少なくし、他の重要な部品のためのスペースを確保。本体のコンパクト化に貢献
- ボタン操作・タッチ感が非常に精巧で、従来とは一線を画す繊細な調節が可能
タッチパネルのボリューム調整はカチカチとした微調整感があり、良い意味で不思議な感覚!
あや
本体右側です。
本体右側(上部)から、右から、曲戻し、再生・一時停止、曲送り、HOLDスイッチ。
また、カバーで覆われてしまっていますが、HOLDスイッチの下にMicro SDカードスロットが用意されています。
実際に使用してみて、何気に使用するのがHOLDスイッチ。
ホールドしていないと、本体を持つ際に意図しないでタッチパネルを障り音量を変えてしまうので^^;
M11 Plus LTD AAの音質
M11 Plus LTDの音質について。
主観でお伝えしますが、真っ先に感じたのは音場の広さ、定位の正確さ、音の繊細さ、そして迫力等どれをとっても十分に満足いくものであるという事。
それぞれの音域については、マッチングさせるイヤホンやヘッドホンに影響されますが、中高域はクリアで頭に響き渡っていく感覚に驚かされました。
低音に関してもパワフルなだけでなく、弾ませ方や響きの深みや余韻までを忠実に再現しているような感覚です。
少なくとも、私のようなオーディオ沼の浅瀬で楽しんでいるユーザーにとっては始めて体験する感覚で、「良い音というのはこういう事を言うんだ」と改めて理解させてもらえたような気がします。
合わせて面白かったのが、今まで使用していたイヤホンやヘッドホンが、別のDAPで聴く音とは全く異なること。
一通り手持ちのヘッドホンやイヤホンとの接続やアンバランス・バランスなど接続の違いを試してみましたが、それぞれのツールがこれまで発していた音とは異なり、それぞれの性能をきちんと引き出せているように感じられました。
その中でも特に気に入ったのが、オーディオテクニカATH-R70xとの組み合わせ。
ケーブルはリケーブルでバランス接続していますが、バランス接続することによる音全体の立体感・厚み、そして心地よい音の柔らかみが醸し出され、ずっと装着していたい気持ちにさせてくれます。
アンバランスとの比較もしたけど、バランスの方がダイナミックに感じる!
新規で購入したゼンハイザーのIE300に関しては、全体的にATH-R70x と比較して高音寄り。気持ちよく透き通った音を響かせてくれます。
とは言いつつ、低音で叩かれたいときはしっかり叩いてくれる表現力も素晴らしいです。
よしぞー
イヤホン・ヘッドホンの聞き比べはめちゃ楽しくて、こうやって音沼に堕ちてくんだろうな・・・というのが分かるような気がする
いやいや、すでに片足を突っ込んじゃっていると思う
あや
M11 Plus LTDを使って良いと感じた特徴
M11 Plus LTDは、音質はもちろん機能的にもこだわりが詰まったDAPです。このDAPを使用していて感じたことをいくつかピックアっプします。
ハイインピーダンスのヘッドホンでもしっかりならせる
ゲイン設定はHIGH、MEDIUM、LOWの三段階に設定が出来、ATH-R70xのようなアホみたいにインピーダンスが高いヘッドホンでも、ローゲインでも音量を上げればしっかりと鳴らしてくれます。
もちろんハイゲインに設定すれば力強く余裕のある音量設定が可能です。
DACとしての使用が可能
M11 Plus LTDはDACとしての使用が可能です。
例えば自宅にいるときはPC・スピーカーに接続して広い範囲で聞きたいシーンもありますが、そういったときにPCとスピーカーの間にM11 Plus LTDをDACとして介在させることで、音質を一気に引き上げる事が出来ます。
モバイルはもちろん、自宅ではDACとしての活用することで、利用の幅が広がりますね。
MQA音源に対応
MQA音源にも対応している事もありがたいです。
ハイレゾ音源を購入する際、FLAC、WAV、MQA、DSDなど様々なフォーマットが有る中で、個人的には音質を落とさずに圧縮率を高めファイルサイズを削減できるMQAを出来る事なら選びたいです。
よしぞー
MQAはFLACの半分くらいのデータサイズになるよ
M11 Plus LTDはMQAをカバーしているので、MQAを選べるのであれば迷わず購入できるのがありがたいですね。
ネガティブポイントについて
M11 Plus LTDを購入して基本的には大満足ですが、いくつか不満点として感じたこともお伝えしておきます。
- 基本的に操作はもっさり感がなくサクサクですが、Amazon Musicオンラインでの使用時、プレイリストの読み込みに妙に時間がかかる
SpotifyやApple Music、mora qualitas等は同じオンライン環境でもサクサクと動きますので、Amazon Musicとの相性が悪いのだと感じます。 - 右サイドの再生・曲戻し・曲送りのボタンがAmazon Musicに対応しておらず、基本的には画面操作になる
Spotifyなどはボタン操作に対応しているので画面がOffの状態でも曲操作が出来るのですが、Amazon Musicはいちいち画面をOnにしてのタップ操作になります。 - ボリューム操作用のタッチバーの反応が良く、誤作動させてしまう。
HOLDしておけばストレスなくなりますが、最初は本体を障るたびにボリュームを動かしてました。
よしぞー
Amazon Musicをメインに使用しているので、サクサク動いて操作ボタンが使えるようにアップデートしてほしいな
まとめ
FiiO M11 Plus LTD AAを紹介してきました。
良い部分はもちろん悪いと感じたポイントも紹介してきましたが、購入満足度としては最高点を上げたいほど。
M11 Plus LTDを使い始めたことで良い音というのがどんなものか理解でき自分の人生が一段豊かになりました。
これからのアップデートで改善して欲しいポイントはありますが、総評として良い買い物を出来ました。