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【HP Spectre x360 15 レビュー】ハイスペック仕様にGPUを搭載したデザイン性の高いクリエイティブ系ノートPC

6 min
HP Spectre x360 15

HP Spectre x360 15 iconは、HPのノート型PCの中でもマスターピース(最高傑作)とうたわれる最もハイスペックなクリエイター向けモデルで、2 in 1 タイプのPCです。

今回紹介するモデルは、Intel Core i7-10750H、16GBメモリー、512GB SSD、GTX 1650Ti Max-Q、4K ISPタッチディスプレイというハイスペックな構成で専用のタッチペンも付属。

本モデルで定価250,800円とノートPCとしては高額な部類になりますが、ある程度予算をかけても性能の高いモデルを選びたい方にはお勧めの一台です。

実際に使用してみた感想をレビュー致します。

HP公式サイト:HP Spectre x360 15 icon

HP Spectre x360 15の特徴をレビュー

今回紹介するHP Spectre x360 15のモデル仕様と特徴からお伝えします。

  • 製品名:HP Spectre x360 15-eb0000 シリーズ パフォーマンスモデル
  • 製品型番:15-eb0015TX
  • CPU:Intel Core i7-10750H
  • 16GBメモリー
  • 512GB SSD
  • 32GBのOptaneメモリー
  • GTX 1650Ti Max-Q、
  • 4K IPSタッチディスプレイ
  • 2 in 1 タイプ
  • 専用のタッチペンが付属
  • 定価:250,580円(税込み)

上記の通り、基本性能が高いとともに、また、Spectre x360 15ならではの面白い特徴も兼ね備えています。

まず、4Kディスプレイは、広い色域、100,000:1の高コントラスト比、HDR400に対応しており、正確な色表現でメリハリのあるくっきりとした映像表示が可能です。

併せて32GBのOptaneメモリー(オプテインメモリー)が搭載されています。Optaneメモリーは、キャッシュとしてHDDと組み合わせて使用することにより、レスポンスを改善する技術で、パソコンやアプリケーションの応答速度や起動速度を改善させることが可能です。

HP Spectre x360 15はNVMe M.2の高速なSSDが元々搭載されておりますが、Optaneメモリーを配置することでよりきびきびとした動作が味わえます。

基本性能だけでなく、映像出力性能の高さがずば抜けており、また、専用のグラフィックボードが搭載されていますので、動画編集や動画配信、画像、イラストなどWeb上でクリエイティブ系の作業をする方向けに適しています。もちろん一般的なゲームであっても十分に楽しめます。

Bang & Olufsenとの共同開発により音響も素晴らしく、透明感のあるバランスの良い音響を楽しめますので、映画鑑賞や音楽鑑賞にも適しています。

洗練された美しいデザイン

HP Spectre x360 15はクリエイティブ志向の高いPCだけあって、スペックだけでなく、デザイン性にも優れたPCです。

アッシュブラックで統一されたアルミボディに、縁や印字などの各ポイントにピンクゴールドが使われていますが、そのカラーから洗練された高級感が醸し出されます。

併せて多面系にカットされた縁など、シンプルな中にもこだわりが感じられます。

必要最低限に配置されたインターフェイス

HP Spectre x360 15のインターフェイスは必要最低限ですが、クリエイティブ用途をきちんと配慮していることが伝わってきます。

左面からみていきます

左面は上から電源ポート、HDMI 2.0 ポート、そしてヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが配置されています。

続いて右面

右面にはmicroSDカードスロット、USB Type-Aポート、そしてThunderbolt 3に対応したType3のポートが2つ配置されています。

Type-Cポートの一つは角に配置されています。

Webカメラを切るスイッチも用意されており、セキュリティ的な配慮もされています。(アナログ的にカメラのふたを閉じるタイプではなく、電気的にoffにするタイプです)

電源ボタンは左上の斜めに削られた角に配置されています。反対側にはUSB Type-Cポートが配置されていますが、この角を使った配置もHP Spectre x360 15の特徴で面白いです。

余談ですが、電源ボタンは最初探しました^^;

キーボード・タッチパッドの配置と操作感

HP Spectre x360 15はテンキー付きの日本語配列キーボードです。

下の写真は一般的なキーボードのサイズと比較したもの。

15インチというノートとしては大型サイズですが、15インチと言えどノートPCにテンキーを詰め込むと、キーピッチが狭くなり入力しづらかったり誤入力が増えるケースがあります。

キーピッチは19㎜弱程度、キーストロークは1.3~1.5mm前後で、タッチ感は一定の抵抗感を感じるとともにタッチ音は静かです。特有のゴムゴムしさは感じますが、ストレスなく気持ちの良い入力ができます。

タッチパッドは押し心地に抵抗があることとストロークが深く、もう少し浅めでも良いと感じましたが慣れてしまえば気にならないレベルです。

また、HP Spectre x360 15はテンキーとの間に少し広めのスペースを取っていることで、キーボードの配置によるタッチミスは少なく感じました。

キーボードのライトは3段階で調整可能

HP Spectre x360 15はF5キーを押すことで、キー周りのライトを「オフ、明るめ、暗め」の3段階で調整可能です

BANG & OLUFSENとコラボのスピーカーを採用

BANG & OLUFSENとのコラボによるスピーカーが搭載されています。バランスの良い透明感のあるナチュラルな音で、内蔵スピーカーとしては精度の高いものが採用されていると感じました。

タッチペン対応

HP Spectre x360 15にはタッチペンが付属されいます。

このタッチペンは4096段階の筆圧感知機能と秀逸なペンで、より本格的な描画にも使用できます。バッテリーの持ちは約30日間でUSB Type-Cで充電しながらの使用が可能です。

また、磁気でPC本体に吸着出来たりと、細かい部分でも使い勝手の高いタッチペンです。

付属のケースも使い勝手が良い

HP Spectre x360 15には購入当初から付属のケースがついてきますが、こちらのケースカバーも使い勝手がよく、無駄に別でそろえる必要がありません。革製のように見えますが合皮です。

シンプルですが、厚地の布でしっかりとPCを守れます
タッチペンも収納できるので、このカバーだけで電源以外の一式を持ち歩くことが可能です

モニターの性能について

4Kで色域の高いモニターが備えられていますが、実際のカバー率とカバー比を確認してみました。私の環境では以下の結果になりました。

  • sRGBカバー率:98.2%、sRGB比:105.7%
  • AdobeRGBカバー率:75.8%、AdobeRGB比:78.4%

sRGBをしっかりとカバーしていますので、Web上での作業であれば申し分ありません。

表面温度やファンの音

HP Spectre x360 15は比較的温度は上がりやすいと感じます。横の排気からはしっかり熱風が出ますので、冬はこの一台で指先が暖を取れる程度には温かいです。

また、負荷の高い作業を行っているときは内部の熱を逃がすためにファンの音もそれなりに出ます。

とは言いつつ、熱も音も、GPUを搭載したPCであれば許容範囲内だと感じます。

パフォーマンスチェック

続いては各種パフォーマンスチェックです。

HP Spectre x360 15は、Intel Core i7-10750H、16GBメモリー、512GB SSD、32GBのOptaneメモリー、GTX 1650Ti Max-Qと基本スペックの高いPCですが、実際にどの程度のパフォーマンスが出るのか試してみました。

HP Spectre x360 15には用途に応じてパフォーマンスを調整する機能がある

パフォーマンスの報告の前に、HP Spectre x360 15はHP Command Centerというアプリケーションにて、パフォーマンスの調整を行うことが可能です。

モードは、HP推奨モード、パフォーマンスモード、快適モードの3種類から選択でます。HP Command Centerはプログラムから立ち上げるか、キーボードのプログラム立ち上げボタンを押すことで起動します。

3本線に〇の調整マークがHP Command Centerの起動ボタン

HP推奨モードは普段の作業時、画像や動画を書き出したり、負荷の高い作業を行う場合はパフォーマンスモードを選択することで効率よく作業が出来ます。

快適モードは、CPUなど内部をしっかりと冷やすためファンを回します。PC本体にとっては快適だと思いますが、使い手からはファンがずっと回り続けるため煩く感じました。

CPU

CPUのパフォーマンスをCINEBENCH R23にて測定した結果、マルチコアで6185pts、シングルコアで1160ptsという数値が出ました。モードはHP推奨モードです。

ストレージ

ストレージは、PCIe NVMe M.2 のSSDが採用されており、高速な読み書きが可能です。

グラフィック

HP Spectre x360 15は、ゲーミングPCではありませんが、グラフィック用途を目的としたPCであることから、内蔵GPUではなく、GeForce GTX 1650Ti Max-Qを搭載しています。GeForceシリーズの中ではエントリー向けのグラフィックスですが、GPUを使用するグラフィック系のアプリケーションから一般的なゲームまで十分に楽しむことが可能です。

ドラクエⅩ、FF14、FF15のベンチマークにて測定したので、参考にしてください。

ドラクエⅩベンチマーク

ドラクエⅩ ベンチマークソフトではスコア12138を出し「すごく快適」の評価だった

FF14

FF14ベンチマークでもFHD最高品質で8825のスコアを出し「非常に快適」の評価を得た

FF15

重量級のゲームFF15ではFHD標準品質で6236のスコア「快適」の評価を得た
同じくFF15ベンチFHD高品質にてテスト・高品質だと3425のスコアで「普通」の評価だった

なおHP Spectre x360 15は4Kの美しい映像を映し出すモニターを兼ね備えています。せっかくなら4Kモードで楽しみたいという方もいらっしゃるかと思いますが、FF15クラスのゲームはロクに動きません。

FF15 4K 高品質モード 1341のスコアで「動作困難」だった

4Kの映像クオリティをゲームにて楽しみたいのであれば、動きの少ない(グラフィック性能を求めない)ものであれば大丈夫ですが、FF14などグラフィック性能を求めるゲームは期待しない事をおすすめします。

クリエイティブ系ソフトウェアの処理

さて、HP Spectre x360 15の性能スペックを確認するうえで、いくつかのアプリケーションでの処理速度を測定してみました。

今回試したのは、Adobe LightroomにてRAW画像を100枚JPGEに書き出すのにかかった時間の調査、Adobe Premiereにて、FHD動画と4K動画を書き出すのにかかった時間を確認しました。

Adobe LightroomにてRAWデータをJPEGデータに書き出す

2100万画素のデジタルカメラCANON 5D Mark2(古い)にて撮影したRAWデータ100枚を長辺1920pxに設定してJPEGに書き出すのにどの程度の時間を要したかを検証しました。

ちなみに元のRAWデータ1枚あたりのサイズは30MB程度になります。

HP推奨モードとパフォーマンスモードにて試したところ、

  • HP推奨モードで1分40秒程度
  • パフォーマンスモードで1分35秒程度

という結果になりました。

申し分ない速さでストレスなく現像できますね。

Adobe PremiereにてFHDと4K動画をそれぞれの解像度でYouTube用に書き出す

続いて行ったのが、GoPro9で撮影した10分間の4K60pとFHD60Pを、それぞれH.264にて、プリセットはYouTube1080p(FHD)、YouTube 2160P(4K Ultra HD)で書き出すのに何分かかるかという検証です。

こちらもHP推奨モードとパフォーマンスモードの両モードにて検証を行いましたが、結果としてはさほど変わらず、FHDで2:00~2:20前後、4Kで6:40~7:00程度の時間で書き出しが終わりました。

まとめ

デザイン性の高さと合わせ、基本性能の高い仕様に、4Kの広色域ディスプレイを搭載、タッチペンも使えて、タブレット形状などにもなるクリエイター向けに適した多機能の2 in 1PCです。

画像編集、動画編集、イラスト制作など、多くの用途で使用でるノートPCです。

重量も約 2.04kgと15インチサイズでは比較的軽量な部類に入りますので、しっかりとしたスペックのノート型PCを持ち歩きたい方にお勧めの一台です。

HP公式サイト:HP Spectre x360 15


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よしぞー

よしぞー

メタバース・ゲーム・音の世界で日々を暮らしています。このブログではゲーミング・VR、音楽鑑賞・オーディオについてデバイス等の情報発信やレビューをしています。

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