Blueはさまざまなマイクを販売しています。Yetiシリーズだけでも数種類あり、今回紹介するのはそのうちのひとつ「Yeti Nano]です。
シリーズ内の弟分的立ち位置で、他のモデルに比べると小型なのが特徴。小型でも性能はしっかりしており、幅広い用途に使えるのが魅力のUSBマイクです。
ただ、購入前には使用感や実際の音質などが気になるもの。
そこで今回は、Blue Yeti Nanoについて徹底的にレビューしていきます。
目次
Blue Yeti Nanoの基本情報をレビュー!
まずは、Blue Yeti Nanoの基本的な情報についてレビューしていきます。Yeti Nanoのスペック・仕様、付属品やデザインについて紹介するので、気になる方はぜひご参考ください。
スペック・基本仕様
- 型式:USBコンデンサーマイク
- 指向性:単一指向性/無指向性
- 周波数特性:20Hz~20kHz
- サンプリングレート:48kHz/24bit
- 感度:4.5mV/Pa(1kHz)
- カプセル:Blue独自開発の14ミリコンデンサーカプセル2基
- 寸法(縦・横・高さ):10.9cm、9.6cm、21.1cm
- 重量:630g
Blue Yeti Nanoは、USB接続式のコンデンサーマイクです。
コンデンサーマイクは、電気を蓄えたり放出したりする技術を応用したマイクのこと。その技術の名前が、コンデンサーなのでコンデンサーマイクと呼ばれます。特徴的なのは、拾える音の幅の広さです。大きな音だけでなく、かすかな音まで拾えます。
歌うときの息遣い、ギターの弦のこすれる音などなど細かいニュアンスを出せるのがコンデンサーマイクの強みです。
そのうえ、本機は指向性を切り替えられます。
指向性を切り替えられる?どういうこと?
あや
よしぞー
正面からのみか、広範囲に音を拾うかを変えられるんだ
あまり色々な音を拾わせたくないときは、単一指向性で正面の音のみを拾わせることが可能です。広範囲の音を拾わせたいときは、無指向性にできます。
スイッチ一つで指向性を切り替えられるので、非常に便利です。
付属品
- Yeti Nano本体
- MicroB to USB-Aケーブル
- マイクアーム用変換ネジ
- 簡易マイクスタンド
- 保証書
- 説明書
Blue Yeti Nanoの付属品は、上記の通りです。特別多いわけではありませんが、不足していることもありません。変換ネジが付いてきたり、マイクスタンドが付いてきたりするのでどの環境でも問題なく使えます。
ケーブルはType-Cではないので、付属のケーブル以外ではあまり使い回せないのが残念なところです。
ただ、それ以外に付属品や本体仕様で好みが分かれるところは、あまりありません。
デザイン・外観
Yeti Nanoという名前の通り、小さくて可愛いデザインをしています。どことなく卵みたいな見た目で、コロコロとした印象です。無骨すぎず、かといって凝りすぎていない絶妙なデザインだと言えます。
本体前面にロゴがあるのが好みが分かれそうですが、ロゴの主張は弱めなのでデスク環境に馴染みやすいです。
ロゴの下には、ボリューム調整用のノブが付いています。ノブは光りますが、ゲーミングデバイスほど主張が強い光り方ではないので、光るデバイスが苦手な方でも安心です。
本体の質感は、マット寄り。少なからず光を反射しますが、光沢感が強いというほどでもありません。
特徴的なデザインとは少し違う感じね
あや
よしぞー
かわいいけど、無難なデザインだから使いやすいんだよ
Blue Yeti Nanoの良いところをレビュー!
Blue Yeti Nanoの仕様について紹介してきました。本機の良いところはスペックでもわかりますが、実際に使ったときの印象が大事。そこで今度は、Blue Yeti Nanoの良いところについてレビューしていきます。
クリアで高音質
Yeti Nanoの音は、非常にクリアで高音質です。
聞き取りやすい音声になります。キーボードを叩きながら話しても、打鍵音が入りますが声が埋もれることがありません。
PCのファンの音を拾うということも特になく、快適に使える音質です。
音の雰囲気は、若干硬めに感じられます。その分音の輪郭がハッキリしていて、聞き取りやすくなるのがポイントです。ノイズが少なくクリアなことも相まって、抜けがいい印象もあります。
さらに、低域から高域までバランスよく出してくれるので演奏などでも使いやすいです。
ただ、最も強いのは中域となっています。ギターの演奏収録などもできるものの、人の声を綺麗に出すのに特化したような音なので、配信やボイスチャット、ナレーション収録などに使うのが最もおすすめです。
ソフトウェアコントロールできる
安価なUSBマイクだと、ソフトウェアコントロールには対応していないケースも多いです。
ただ、Blue Yeti Nanoはしっかりと対応しています。
Yetiシリーズで共通して、Blue Vo!ceというソフトが使用可能です。Windows/Mac両方に対応しているので、どちらのユーザーでも安心。
ソフトの機能も、充実しています。
入力ゲインを調整できたり、ノイズリダクションができたり、イコライザー機能があったり…。USBマイクのソフトウェアに欲しい機能は、あらかた揃っています。エフェクトやボイスチェンジャーもあるので、音で遊びたい方でも満足できる仕様です。
しかも、Blue Vo!ceはLogicoolの G HUBで、Logicoolのゲーミング製品と一緒に管理できます。
G HUB?
あや
よしぞー
Logicoolの管理ソフトウェアだね。ここでBlue Vo!ceを有効化できるんだ
Logicoolのゲーミング製品を使っている方は、特に便利に使えるのでおすすめです。
操作・インジケーターが直感的
Blue Yeti Nanoは、操作が直感的で理解しやすいのも良いところです。
本体前面にはボリュームノブが搭載されており、右に回すと音量が上がり、左に回すと音量が下がります。多くの機器が右回りがアップになっているので、説明書を読まなくても操作しやすいです。
さらに、ノブを押すとマイクミュートになります。もう一度押せば、ミュート解除です。ワンボタンでボリューム調整とミュートができるので、直感的に操作できます。
背面には、指向性の切り替えスイッチを搭載。スイッチ下部にあるインジケーターランプで、指向性をいつでも確認できます。
このインジケーターのアイコンの見た目も、わかりやすいです。
左側の不完全な円が単一指向性、右側の完全な円が無指向性になります。音を拾う範囲を円で表現してるので、直感的に理解できるのがポイントです。
付属スタンドがそれなりに使える
Blue Yeti Nanoには、スタンドが付属します。
スタンドが付属するUSBマイクは、非常に多いです。近年は当たり前のようになっていますが、付属のスタンドが使いにくい製品も多く見られます。
ただ、Blue Yeti Nanoのスタンドは、それなりに使いやすいです。
それなりなの?
あや
よしぞー
もちろんアームのほうが良いんだけど、付属品にしては良いよ
小さいスタンドなので場所を取りません。
角度調整ができるので、好みのアングルで使えます。
そのうえ、マイクジョイント部にゴムが着いていて底面にはウレタンが貼られており、多少の振動なら吸収してくれるのも良いところです。振動によるノイズが、発生しにくくなります。
アームが邪魔に感じる場合は、付属スタンドで運用しても十分満足できるクオリティです。
また、ケーブルを通す隙間も確保されているので、きれいにケーブルを通すことが可能です。
USBで簡単に接続できる
Blue Yeti Nanoは、USBで直接PCに接続するマイクです。
そのため、接続は非常に簡単。オーディオインターフェイスを経由させる必要もなく、本機だけ買えばすぐ使い始められます。接続すればすぐ認識してくれますし、G HUBがあればG HUBを開けばすぐ登録されて便利です。
そのまま、Blue Vo!ceも使えます。
Blue Yeti Nanoの気になる点をレビュー!
ここまで、Blue Yeti Nanoの良いところについてレビューしてきました。とはいえ、もちろん、全面的に良いところしかないということもありません。そこで今度は、Blue Yeti Nanoの気になる点についてレビューしていきます。
XLRには対応していない
Blue Yeti NanoはUSBで簡単に接続できるのが良いところですが、XLRに対応していないという難点もあります。
XLRというのは、オーディオインターフェイスなど多くの音響機器に使われる規格のことです。これに対応していると、オーディオインターフェイスに接続して音質を改善したり音を増幅したりできます。
Yeti Nanoは接続ケーブルはUSBのみの対応なので、オーディオインターフェイスには接続できません。
簡易的なオーディオインターフェイスを内蔵しているので問題はありませんが、好きな機器に繋いでより音を楽しんでみたいという方には不向きです。
手軽に使えるマイクを探している方に、向いています。
ポップガードが付属しない
近年はポップガードを付属させるUSBマイクも多いですが、Blue Yeti Nanoには付属しません。
ポップガードが無いとポップ音を結構拾うので、より快適に使うには別途購入が必要です。ポップガードは製品によって合わないこともあるので、事前にしっかり確認しましょう。
おすすめとかあるの?
あや
よしぞー
専用ポップガードが売られてるから、素直にそれを買うのが一番!
ショックマウント無しだと少しノイズを拾う
Blue Yeti Nanoは、比較的ノイズが少なくてクリアですが、全く拾わないわけではありません。ファンの音もあまり拾わないとはいえ、PCと近いと振動音などを拾うので注意しましょう。
マイクアームを使っている方は、ショックマウントを別途購入して取り付けるとノイズが大幅に低減されます。
ポップガードもノイズを拾いにくくしてくれるので、ショックマウントと合わせて導入するのがおすすめです。
多少のノイズくらいは許容できるという方なら問題ありませんが、そうでないなら本体以外にも合わせて購入する物が2つはあるので、少々面倒に感じる可能性があります。
Blue Yeti Nanoのレビューまとめ
ここまで、Blue Yeti Nanoについてレビューしてきました。
低域から高域まで幅広く拾いつつ、中音域に強い音質とクリアな音が魅力のマイクです。そのうえ小型で場所を取りにくく、付属スタンドのクオリティも高いので安心して使えます。
ポップガードなど「用意したほうがより快適になるもの」はありますが、初期状態でも十分快適です。
マイク初心者の方なら、特に不満もなく使い続けられるマイクだと言えます。
価格帯の割にクオリティが高い高コスパなUSBマイクを探している方や、クリアな音を収録したい方におすすめですよ。