PCで音楽を楽しむにしても、ゲームをするにしてもオーディオインターフェイスは重要です。
イヤホン・ヘッドホン直挿しよりも音質が良くなったり、ボイスチャット時の音のバランス調整が便利になったりとさまざまな恩恵が受けられます。
ただ、オーディオインターフェイスは種類が多いです。ゲーミング商品だけでも定番商品がいくつかあり、オーディオメインを含めるともっと増えます。
ゲーミング向けの定番商品のひとつが、ASTRO MixAmp(ミックスアンプ)です。
そこで今回は、ASTRO MixAmpの使用感や音質などについて、レビューしていきます。
目次
ASTRO MixAmp(ミックスアンプ)のスペック
まずは、MixAmpのスペックについて簡単に紹介していきます。基本仕様とデザイン・外観について、それぞれ簡潔にかつ詳しく解説するので、ぜひご参考ください。
基本仕様
- 再生サンプリングレート:2.0:48.0kHz
- マイクのサンプリングレート:2.0:16kHz
- 周波数特性:10~24,000Hz
- 専用ソフトウェア有り
- 重量:228g
MixAmpは、非常にシンプルなオーディオインターフェイスです。再生サンプリングレートの幅が広く、マイクのサンプリングレートも人の声を拾うのには十分な幅があります。周波数特性も一般的です。
無個性ってこと?
あや
よしぞー
いやいや、誰でも使いやすいってことだよ
付属品は、各種ケーブル類と説明書といったところ。
ケーブルは、以下の4種類が付属します。
- デイジーチェーンケーブル(0.5m)
- 4極3.5mmスプリッタケーブル
- USB-A to MicroBケーブル(3m)
- 光ケーブル(3m)
付属ケーブルが長いのが、良いところです。PCとの距離が遠くても、問題なく使えます。光ケーブルも付属するのも、地味にありがたいポイントです。
デザイン・外観
デザインは、非常にシンプル。長方形の箱にダイヤルが二種類、ボタンが2つ搭載されています。
ダイヤルでは音量のバランス調整を行い、ボタンはイコライザ設定の呼び出しなどを行うものです。ボタン類が少ないので、使い方をすぐ覚えられます。各ボタンの位置も離れており、押し間違えることもありません。
デザイン的にはあまりゲーミングデバイスらしくはないものの、さまざまな環境に馴染むのでインテリアの邪魔をしないのが魅力です。
なお、カラーバリエーションは黒のみとなっています。
ASTRO MixAmpの良いところをレビュー
MixAmpはスペックだけ見るとシンプルで、魅力がわかりにくいです。ただ、実際に使ってみると魅力がよくわかります。そこで今度は、MixAmpの良いところについてそれぞれ簡単にレビューしていきましょう。
音量バランス調整がしやすい
本体にある左側のダイヤルでボリューム調整、右側でゲームとボイスチャットのバランスを調整します。右ダイヤルを右に回せばボイスチャットの音が上がり、左に回せばゲームの音が上がる仕組みです。
徐々に音の優先度が変わっていくので、細かく調整できます。
手元ですぐ調整できるので、相手によって音量バランスを変えることも可能です。これが非常に使いやすく、魅力的。
Dolby Digitalサラウンド機能が使える
MixAmpは、Dolby Digitalサラウンド機能が使えます。
映画の音によく使われる規格ですね。この機能をオンにすると、ゲーム・動画などさまざまなコンテンツの音をDolby Digitalサラウンドで聴けます。臨場感がアップするので、楽しい機能です。
切り替えも本体のボタンで簡単にできるので、便利。
ゲームにも使いやすいのかな?
あや
よしぞー
定位が少しぼやけるからFPS以外なら使えるよ
音楽や映画を楽しむのには、非常に最適です。
ゲーム音も音楽も綺麗に出る
MixAmpは、音が綺麗に出ます。ゲーミングデバイスにありがちな低音重視で、それ以外の音が聞こえにくいということは全くありません。
イコライザを全くいじらない状態だと、音質傾向はフラットになります。もちろん接続するヘッドホンやイヤホンの特性にもより音が変わりますが、その特性を変えずに音だけ綺麗になり出力が上がるようなイメージです。
音の迫力はどうなの?
あや
よしぞー
結構増したように聞こえるよ
また、マイクの音質も改善されます。ヘッドセットのマイクの性能がイマイチだと感じている方は、MixAmpを使うことである程度聴きやすい音にできるのでおすすめです。
イコライザー切り替えが便利
MixAmpは、専用アプリでイコライザー設定ができます。この設定を4つまでプリセット登録できるのが、便利です。流石にゲームタイトルごとに設定するとなると足りませんが、「FPS用」「音楽用」「動画用」などとジャンルごとに分けるにはちょうどいい数だと言えます。
さらに、イコライザーのプリセットは本体で切替可能です。
イコライザーの性能はどうなの?
あや
よしぞー
違和感なく各音域を調整できるから、結構いいよ
3.5mmプラグなら何でも使える
MixAmpは、対応ヘッドホン・イヤホンの種類が豊富です。3.5mmプラグであれば、何でも使えます。インピーダンスが48Ωと若干高めで、高インピーダンスのヘッドホンでも鳴らせるのが良いところです。もちろん低インピーダンスでも問題ありません。
オーディオ機器には相性があり、相性がわからないと購入するのにためらいがちですが、MixAmpは相性が悪い機器があまりないので安心して購入できます。
ASTRO MixAmpのイマイチなところをレビュー
MixAmpの良いところについて、レビューしてきました。人気があるだけのことはあり、音も良く使い勝手も良いです。
ただ、イマイチなところが全く無いということはありません。そこで今度は、MixAmpのイマイチなところについてレビューしていきます。
プラットフォームによっては接続に苦労する
PCでしか使わない場合は全く問題ありませんが、PCとPS4/PS5両方で使う場合は少し面倒です。
まず、PS4/PS5でHDMIアダプターを使うと、ケーブル周りがごちゃごちゃします。そのうえ、光デジタルケーブル接続をしないとチャットのMix調整ができません。光ケーブルは付属しますが、ここも少し面倒です。
さらに、PCとPSとを切り替えるときに、本体裏面のPC/PSスイッチで切り替える必要があります。スイッチが違っていると、Mix調整が使えなかったり音声がおかしくなったりすることがあるので、注意しましょう。
ちょっとめんどくさそうね
あや
よしぞー
そもそもPS4/5に対応したアンプ自体が少ないから、対応してくれること自体が感謝しかないんだけどね
イコライザー設定がPCソフトでないと変更不可能
本機はPCだけでなくPS4/PS5でも使えることが売りのひとつですが、基本はPC向けです。
イコライザー設定・サイドトーンなどが、PC専用ソフトウェアを使わないと変更できません。プリセットの切り替えは本体でもできますが、プリセットそのものを変更したい場合はPSで使っていてもPCで繋ぎ直す必要があります。
その際、前述の面倒くささが気になるポイントです。
スイッチの切替とか、ケーブルの変更とか…面倒だね
あや
よしぞー
だから結局PCでしか使わないという人も多いよ
電源を切るとイコライザーとDolbyが初期化される
MixAmpはイコライザー設定を簡単に呼び出せたり、ワンボタンでDolby Digitalにできたりと機能が充実しています。
ただ、電源を切るとイコライザーの選択とDolbyのオンオフが初期化されるのが難点です。特にイコライザーはボタンを押すと「プリセット1→プリセット2」と、段階的に呼び出されていきます。
前回プリセット4を使っていて、電源を入れ直した後も使い続けたい場合はまたボタンを何度も押さないといけません。
ASTRO MixAmpのイコライザの設定方法
MixAmpはイコライザー設定をソフトウェアで行います。
「ASTRO Command Center」というソフトが必要なので、インストールしましょう。購入してPCに繋いだら、すぐにインストールすると面倒が少なくて済みます。
ソフトをダウンロードしたら、「イコライザプリセット」というタブがあるので、これをクリックしてください。すると、イコライザ設定画面に飛びます。
最初から4つのイコライザが登録されており、各イコライザのタイトルをクリックして「詳細設定」を押せば設定可能です。
各音域のレベルを細かく調整できます。調整したら保存し、適したタイトルをつければ設定完了です。
イコライザって難しくない?わからないんだけど
あや
よしぞー
ネットに配信者やプロの設定が公開されてるから、参考にするといいよ
わからないうちは、ネットに転がっているイコライザー設定を参考にしながら、自分好みに調整するのがおすすめです。ゲーム用の場合は、基本的には低音域を上げることになります。
音楽用の場合は、使っているイヤホンやヘッドホンの特性に合わせるのもおすすめです。高音が綺麗なイヤホンなら、長所を伸ばす形で高音のレベルを上げるとより綺麗になります。
また、MixAmpではゲーム音の調整だけでなく、マイク音やストリームポートの調整も可能です。
野良で音を極めるのもよし、仲間とのボイチャでマイク音声とのバランスをメインに考えるのもよし、ゲームスタイルに応じて、ソフトをあれこれ弄ってみて、好みの設定を探しましょう。
まとめ|MixAmpで快適なゲームライフを!
ここまで、ASTRO MixAmp(ミックスアンプ)についてレビューしてきました。
ゲーミングアンプのなかには、音楽や動画鑑賞には使いにくいものもあります。ダイヤルが一つしかない製品も、案外少なくありません。MixAmpはゲームはもちろん、音楽・動画鑑賞・映画鑑賞など幅広い用途で使いやすいです。
Mix調整だけでなく、マスターボリュームの調整も簡単に可能。機能も豊富と、ゲーミングアンプの中でも使いやすい部類です。
また、ASTROのヘッドセットの上位機種にはMixAmp同梱版もあります。ヘッドセットとアンプ両方気になる方は、そちらもおすすめです。
音が良くて使いやすいゲーミングアンプを探しているなら、MixAmpを検討してみてはいかがでしょうか。