Appleウォッチをはじめとするスマートウォッチは、さまざまなメーカーから販売されて人気を博しています。
ヘルスケアができたり、腕時計をかざすだけで決済ができたりと便利な機能が多いのが魅力です。
そんなスマートウォッチですが、驚くほど機能を充実させた超本格仕様のデバイスをGPS業界大手のGarminが発売しました。
Garmin Tactix 7 Pro Sapphire Dual Power。
今回は、そんなGarmin Tactix 7 Proの基本仕様と機能を紹介したうえで、良いところと気になる点についてレビューしていきます。
目次
Garmin Tactix 7 Proの基本仕様まとめ
Garmin Tactix 7 Proは、機能がてんこ盛りなスマートウォッチです。一般用途できる便利な機能もあれば、いつ使うんだと思わず笑ってしまうような機能までさまざま。そんな機能の概要を含め、Garmin Tactix 7 Proの基本仕様を簡単に紹介していきます。
スペック・基本仕様
- レンズ素材:Power Sapphire(ソーラー充電対応)
- ベゼル素材:チタン
- ケース素材:FRP(チタンリアカバー)
- QuickFitウォッチバンド互換性:あり(26mm)
- ストラップ素材:シリコン
- サイズ:51×51×14.9mm、重量:89g(ケースのみ61g)
- タッチスクリーン対応、カラー表示対応
- LEDフラッシュライト搭載
- ディスプレイサイズ:直径1.4インチ(35.56mm)
- 解像度:280×280ピクセル
- ディスプレイタイプ:半透過メモリインピクセル
- 稼働時間:スマートウォッチモード最長約28日間+9日間
- 防水等級:10ATM
- 内蔵メモリ/履歴:32GB
- 時計機能各種搭載、健康モニタリング機能各種搭載
- GPSセンサー等各種センサー搭載、デイリースマート機能搭載
- 安全機能・追跡機能搭載、タクティカル機能搭載
- アビエーション機能搭載、ライフログ機能搭載
- ジム&フィットネスアクティビティ搭載、トレーニング、計画、分析機能搭載
- ランニング機能搭載、ゴルフ機能搭載
- アウトドアレクリエーション機能搭載、サイクリング機能搭載
- スイム機能搭載、キッズライフログ機能搭載
- 無線インターフェース搭載
機能については体系的に挙げているのみです。実際は細かくさまざまな機能が搭載されていますが、それについては後ほど紹介します。
体系的ではあるものの、それでもこれだけの機能が搭載されています。
たとえばゴルフ機能は世界中4万2000以上のゴルフコースをプリロードしており、各コースごとに最適化されるという優れモノ。ほかのスポーツ機能も充実しています。
さらに、10ATMの防水等級という高性能。静止状態で100m(10気圧)までの水圧に耐えられます。生活している分には水分を一切に気にする必要がなく、一般的な水泳などのアクティビティでも全く問題がありません。
外観
Garmin Tactix 7 Proの外観は、非常にシンプルです。
アップルウォッチなどと比べると、スマートウォッチ感は薄めになっています。アウトドア用の腕時計だと説明しても通りそうな見た目です。
この無骨さが非常に魅力的。
スマートウォッチは前面が液晶と薄いベゼルだけで、腕につける液晶モニターのようなデザインの製品が多いです。
そのなかで普通の腕時計に見えるというのは、大きなアドバンテージ。しかも安っぽさはまるでなく、高級なアウトドア用の腕時計然としています。
付属品
- Tactix 7 Pro本体およびバンド
- 充電ケーブル
- クイックスタートマニュアル
パッケージは、本体とケーブルとマニュアルだけのシンプルな構成です。ベルトも標準のものが付属するのみで、変わったものは何一つとして付属しません。
バンドは別売りでさまざまなカラーのものが売られているので、そちらを購入してカスタマイズできるようになっています。
シンプルな構成ですが、必要なものは全て揃っているのですぐに使い始められるのがいいところです。
Gamin Tactix 7 Proの良いところをレビュー
Garmin Tactix 7 Proの基本仕様について紹介してきました。仕様だけでも機能が盛りだくさんで魅力的なことはわかりますが、どのような機能があるのか、どのように便利なのかはわかりにくいです。
そこで今度は、Garmin Tactix 7 Proの良いところについてレビューしていきます。
ヘルスケア機能が盛だくさん
スマートウォッチでは定番のヘルスケア関連の機能が、本機は非常に豊富です。
- 手首による心拍数測定
- 血中酸素トラッキング
- 睡眠スコア付きの睡眠モニタリング
- Body Battery エネルギーモニター
- 呼吸数モニター
- 健康モニタリング
- 水分補給トラッキング
ザッと挙げただけでも、これだけの機能が搭載されています。心拍数測定などのセンサー類は全て最新世代にグレードアップしており、精度が非常に高いです。
運動時、平常時の心拍数や血中酸素などをトラッキングしてくれます。これらをもとにした睡眠モニタリング機能もあり、非常に便利。
睡眠スコアと改善のためのアドバイス機能まであるので、睡眠に悩んでいる方にとっては非常に便利です。
他にも心拍ベースの消費カロリー測定機能、移動距離測定機能、一定期間動かないとお知らせしてくれる機能など盛りだくさん。
さらに各種運動・スポーツ用の機能も、多数搭載されています。
ワークアウトに使える機能や、各種スポーツに必要なスコア測定、サイクリングマップ表示など紹介しきれないほどの数です。
スマホとの連動機能が充実している
Garmin Tactix 7 Proは、スマホとの連動機能も搭載されています。
スマホの通知を表示する機能はもちろん、ストリーミングにも対応。
Amazon MusicやSpotifyなどのプレイリストと同期して、最大2000曲をウォッチ内に保存可能です。Bluetoothイヤホンとペアリングすれば、スマホなしでも音楽再生ができます。
さらに、提携プロバイダを通した決済機能も搭載。ほかのスマートウォッチに搭載されている連動機能は、たいてい使えます。
そして、現在地を送信する機能や事故検知機能などメーカー得意のGPSを使った機能も搭載。
もちろん、アプリを使った健康・運動ステータスの管理も可能です。
GPS関連の機能も充実している
Garminは、GPS機器で有名なメーカーです。たとえば、人気どころだとサイクリングコンピューターなどの機器があります。
これらの技術がTactix 7 Proでも活かされているのが、本機の大きな魅力です。ここは、Garmin Tactix 7 Proにしかない魅力だと言えます。
具体的には複数の衛生システムを使えたり、地図情報を使えたりします。
地図情報はゴルフコースマップやSKIVIEWマップなど、プリロードされているものが非常に多いです。これらが便利。
そのうえ、複数の衛星システムが使えるので、信号の鑑賞が多い環境でも位置情報の精度が高くなります。位置情報を使ったマップ機能などのクオリティは、他社と比べて段違いで高いです。
また、高度データ用の高度計や天候観測のための気圧計、電子3軸コンパスなどが含まれるセンサーも搭載されています。このようなセンサー類も、Garminのお家芸。
Garmin独自の技術を生かした多彩な機能が使えて、非常に便利です。
アウトドア趣味な方には、特におすすめ。
バッテリー持ちが良くて使いやすい
- スマートウォッチモード:約28日間+9日間
- バッテリー節約ウォッチモード:約90日間+1年間
- GPSモード:約89時間+33時間
- マルチGNSSモード:約63時間+14時間
- マルチGNSS+音楽再生モード:約16時間
- バッテリー最長モード:約213時間+365時間
- Expeditionモード:約62時間+77日間
以上が、Garming Tactix 7 Proの各モード時のバッテリー持ちです。
プラス(+)と書かれているのは、ソーラー充電を使った時の稼働時間です。
最もバッテリーを食うモードでも、約16時間と半日以上はバッテリーが持続します。通常のスマートウォッチモードでも1か月に1回充電すれば問題ないので、非常に長持ちです。節約モードにすると、約90日と1年間になります。
使い方などによって変化するものの、酷使してもあまり頻繁には充電をしなくてもいいというのは非常に便利です。
Garming Tactix 7 Proを実用で半年使用して実際のバッテリーの持ちは、毎日1時間〜2時間程度ランニングでGPSを使用していますが、一週間〜10日程度は余裕で持ちます。
暗い場所でも見やすい
スマートウォッチのなかには、暗所での視認性が低い製品も少なからずあります。
一方本機は、暗所での視認性が高いです。LEDライトを内蔵しているため、暗所でもしっかりと視認できます。
本機の視認性が損なわれるような場面は、日常使いではまずありません。
それどころか、日常使い以外でもないのではないかというほどです。
たとえばサバゲーなどでナイトビジョンを使っていても、しっかり視認できる機能が搭載されています。
暗所でもナイトビジョンでも、安心です。
カスタマイズ要素が豊富
Garminx Tactix 7 Proは、カスタマイズ可能です。
別売りにはなりますが、交換用のバンドの種類が豊富。レザーバンドに交換したり、チタンに変えたり同じ素材でも違う色にしたりとさまざまなカスタマイズが楽しめます。
さらに、アプリやウィジェットのカスタマイズも可能です。Connect IQストアというサービスで、アプリやウィジェットを検索し、デバイスにダウンロードできます。新しい機能やアプリが随時追加されていくので、購入した後も自分好みの機能を新たに追加させてより便利に運用できるのが大きなメリットです。
Garmin Tactix 7 Proの気になる点・注意点をレビュー
ここまで、Garmin Tactix 7 Proの良いところについて、レビューしてきました。機能が豊富で性能も充実しており、特に非の打ちどころがありません。
ただ、若干の気になる点や注意点はあります。今度はそんなGarming Tactix 7 Proの気になる点と注意点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
面白いけど一般的には使わない機能が多い
本機は機能が非常に豊富ですが、一般には使わない機能も多いです。
タクティカル機能と航空機能が、その最たる例でしょう。
タクティカル機能は、本格ミリタリー仕様なのが特徴です。セキュリティの問題に直面したときにデバイス内の全データを消去できるキルスイッチや、目的地までの下降ルートをナビするジャンプマスターモードなどなど…。
面白いものの、一般人からすると使いどころが全く思いつかない機能が多いです。
気象レポートやポイント投影など、タクティカル機能・航空機能でも一部は使い道がある機能も搭載されています。
とはいえ、使わない機能が多くてその分値段が高いとなると少し気になるのも事実。
このような一見無駄だと思えるような本格的な機能が搭載されていて嬉しいと感じる方には、非常に向いている製品だとも言えます。
自衛隊など軍事系のユーザーには重宝される機能ですし、私自身、タクティカル機能を必要とする生活はしていませんが、会話のネタとして使っています。
多機能なため操作は少し複雑
Garmin Tactix 7 Proに限らず、多機能なスマートウォッチの宿命ですが、操作は少し複雑です。
機能を選ぶために操作する回数が多くなるので、すぐに機能を呼び出すのが難しい場面があります。慣れれば全く問題なく使えるものの、慣れるまでは使いづらいと感じる可能性もあるので、注意が必要です。
ただ、タッチスクリーンの感度はよく、操作性はいいので複雑ではあるものの煩雑ではないのは良いところだとも言えます。
Garmin Tactix 7 Proはこんな方におすすめ!
- 本格ミリタリー仕様にワクワクできる方
- スポーツが好きな方
- 高価でもいいから機能が豊富で使いやすい製品が欲しい方
- 登山などアウトドアが好きな方
- 自転車旅行などが好きな方
Garmin Tactix 7 Proは、以上のような方々におすすめです。
本機には、非常にたくさんの機能が搭載されています。ミリタリー仕様の機能は一見不要ですが、この本格仕様にワクワクできるミリタリーマニアにはおすすめです。マニアのツボをしっかりとおさえた機能が搭載されています。
ゴルフやスキー、水泳などスポーツが好きな方も使える機能が豊富でおすすめ。
さらに、一般的には使わない機能が多いとはいえ一般的に必要な機能がオミットされていることはないので、単純に機能が豊富なスマートウォッチが欲しい方にもおすすめです。
そして、登山や自転車旅行など少しハードなアウトドア趣味を持っている方にもおすすめ。GPSを使った位置情報機能など、安心して趣味を楽しめる機能が多数搭載されています。
もちろん私のような市民ランナーにもおすすめです。
ランナー用途だけであれば、Garmin 265や965で十分ですが、Garmin Tactix 7 Proには265や965では味わえない楽しさがあります。
265や965と比較して若干重たいですが、使い始めてしまえば特にとくに気になる事はありません。
まとめ|マニアックだけど使いやすく便利な最高の相棒
ここまで、Garmin Tactix 7 Proについてレビューしてきました。
マニアックな機能と仕様が満載で、他社にはない魅力に溢れるスマートウォッチです。
ただ、マニアックなだけではありません。日常使いしやすい連動機能や、ヘルスケア機能、運動関係の機能などが豊富に搭載されています。センサー類も高性能で精度が高いので、ほかのスマートウォッチでは物足りないという方でも満足できる可能性が高いです。
マニアックではあるものの、日常的に使いやすい最高の相棒になれるスマートウォッチだと言えます。
値は張りますが、高性能・高機能な相棒が欲しい方には非常におすすめですよ。